インターネット回線の選び方|光回線・モバイル回線の違いと選ぶポイント

インターネット回線の選び方|光回線・モバイル回線の違いと選ぶポイント

選択肢を2つに整理したうえで、住まいの条件から決めていく順番をまとめました。

家庭で使うインターネット回線は、大きく分けると光回線とモバイル回線の2つです。
比較サイトを開くと項目がずらりと並びますが、最初に見るべきなのは速度ではありません。
住まいの条件を確かめた時点で、選べる候補は半分ほどに減ってしまうからです。
工事ができない建物なら光は選べませんし、電波が届かない場所ならモバイルは候補から外れます。
ですから2つの違いを覚えるより、決めていく順番を持っているほうが早いんです。

選択肢は大きく2つ

まず、それぞれが何をしているのかを短く整理しておきます。
光回線は、建物のなかまで光ファイバーのケーブルを引き込んで、そこから配線する方式です。
一方のモバイル回線は、スマートフォンと同じように電波を受け取って使います。
WiMAXやホームルーター、置くだけで使えると案内されているものは、だいたいこちらでしょう。
呼び方が多くて分かりにくいところなので、言葉の整理から知りたい場合はモバイル回線とはを先に読んでも構いません。

光回線モバイル回線
工事原則として必要不要
使えるまで数週間から2か月ほど届いた日から
持ち運びできない機種によってはできる
同時につなぐ台数多くても安定しやすい増えるほど影響を受けやすい
速度の安定時間帯の影響を受けにくい場所と時間帯で変わる
解約のしやすさ撤去や残債が絡むことがある返却で済むことが多い

ケーブルテレビの回線など、これ以外の選択肢がないわけではありません。
ただ、いま新しく契約する場面では、この2つのどちらかに落ち着くことがほとんどでしょう。
ですからこの記事も、2択という前提で進めていきます。

決めていく順番

ここがこの記事のいちばん伝えたい部分です。
比較で迷子になるのは、そもそも選べないものまで土俵に上げているからなんです。
次の順番で進めると、候補が自然に減っていきます。

  1. 住まいの条件を確かめる ── 賃貸か持ち家か、建物に設備があるか、工事の許可が取れるか
  2. いつまでに使いたいかを出す ── 開通まで待てる日数が、そのまま条件になります
  3. 何に使うかを書き出す ── 同時につなぐ台数と、会議やゲームの有無を先に決めます
  4. 費用を比べるのは最後 ── 残った候補どうしを、月額ではなく総額で並べます

速度から入ると、そもそも契約できない回線のカタログを読み比べることになってしまいます。
逆に住まいの条件から入れば、比べる相手が2つか3つに絞られるはずです。
そのうえで費用を見たほうが、判断は速くなると思います。

住まいの条件で候補から外れるもの

次のどれかに当てはまるなら、光回線は選びにくいと考えてください。

  • 賃貸で工事の許可が下りない ── 壁に穴を開ける可能性があるため、確認が要ります
  • 建物に光の設備が来ていない ── 共用部までの引き込みから始まると、期間も費用も変わります
  • 提供エリアの外にある ── 事業者ごとに範囲が違うので、住所での確認が必要です
  • 住む期間が短い、または読めない ── 契約年数と住む期間が合わなくなります
  • 実家や社宅で、契約者が自分ではない ── 話を通す相手が増えます

管理会社に連絡するときは、聞き方を具体的にしておくと一度で済みます。
「建物に光回線の設備が入っているか」「室内まで配線が来ているか」「工事の許可は必要か」の3つでしょう。
ここが確かめられれば、光を候補に残すかどうかがその場で決まります。

インターネット回線の選び方|光回線・モバイル回線の違いと選ぶポイント

光回線の得意と不得意

光回線の強みは、つないでいる台数や時間帯に左右されにくいところです。
家族が同時に動画を見ていても、オンライン会議の途中で音が飛ぶといった事故が起きにくくなります。
データ量の上限も基本的に設けられていないので、使い方を気にせずに済むでしょう。
反面、工事が前提になるぶん、始めるときも終わらせるときも手間が増えるわけです。

とくに見落としやすいのが、やめるときの条件です。
工事費を分割で払っている途中なら残りがまとめて請求されますし、撤去に費用がかかることもあります。
長く住む前提なら気にならない話ですが、数年で動く予定があるなら重さになるかもしれません。

▶ 光回線のプランを見てみる
工事や初期費用の条件をまとめたページはこちらの記事 にあります。

モバイル回線の得意と不得意

モバイル回線の最大の利点は、届いたその日から使えることです。
工事の日程調整も立ち会いも必要ないので、引っ越し直後の空白を埋める手としても向いています。
契約もコンセントに挿すだけで完結するものが多く、退去のときは返却すれば終わります。

弱点は、電波を受け取るという方式そのものにあるんです。
部屋のなかの置き場所や周囲の建物によって、届き方が変わってしまいます。
夜の時間帯に混みやすい点も、光回線とはっきり違うところでしょう。
短期間で試せる契約かどうかを、申し込む前に見ておくと安心です。

▶ 工事なしで始めたい方へ
ホームルーターやWiMAXの条件はこちらの記事 にまとめています。

使い方から決まる線引き

ここまでで候補が残っているなら、次は用途で振り分けます。
目安として、次の表くらいの粒度で考えておけば十分でしょう。

使い方求められるもの向いているほう
スマホで動画を見る、調べ物をするとくになしどちらでも
テレビで動画を見る、家族が同時に使う台数への強さ光回線
オンライン会議が毎日ある切れないことと上りの安定光回線が無難
対戦するオンラインゲーム反応の速さ光回線
資料の作成と閲覧が中心の在宅ワークとくになしどちらでも
引っ越しや出張が多い持ち運べることモバイル回線
▶ 同時につなぐ台数は、思っているより多い
数えるときは、人ではなく機器の数で数えてください。
● スマートフォン(家族の人数ぶん)
● パソコン、タブレット
● テレビやストリーミング端末、ゲーム機
● スマートスピーカー、見守りカメラ、ロボット掃除機
一人暮らしでも5台前後、家族なら10台を超えることはめずらしくありません。
この数が多いほど、光回線を選んでおいたほうが後悔しにくいと思います。

速度の数字を読むときの2つの区別

カタログの数字を見る前に、言葉を2組だけ分けておくと迷いが減ります。
ひとつは下りと上り、もうひとつは最大値と実測値です。

下りは受け取る方向、上りは送り出す方向を指しています。
動画を見たり調べ物をしたりする場面で効くのは下りのほうでしょう。
反対に、会議で自分の映像を送る、写真や動画をまとめて預けるといった使い方では上りが効いてきます。
モバイル回線は下りに比べて上りが控えめなことがあるので、送る用途が多い方は見ておいてください。

そしてもう一組、広告に並んでいる数字はほとんどが理論上の最大値です。
建物の配線や機器、時間帯によって手元の結果は変わるので、そのまま受け取らないほうが安全でしょう。
数字の大小を比べるより、上りが要る使い方かどうかで振り分けたほうが判断は早いと思います。
手元で実際に出ている値なら、広告の出ない計測サイトを使えば数十秒で分かります。

費用は月額ではなく総額で

残った候補を比べる段になったら、月額の数字だけを並べないでください。
工事費の分割、機器のレンタル料、割引が効いている期間、キャッシュバックの条件で、実際の負担は変わってきます。
契約期間ぶんの支払いを合計して、月数で割り直すと同じ土俵に乗ります。

▶ 費用の内訳を知りたい方へ
明細の見方と実質料金の出し方は光回線の料金相場|戸建て・マンションで比較する目安 で扱っています。

それでも決まらないときの分かれ道

最後まで残ったときは、次のどれかで決めてしまってかまいません。

  • 2年以内に引っ越す可能性がある ── モバイル回線
  • 工事の許可が取れない、確認に時間がかかる ── モバイル回線
  • 対戦ゲームか、毎日のオンライン会議がある ── 光回線
  • 同時につなぐ機器が10台に近い ── 光回線
  • どちらでもよさそう ── いつから使いたいかで決める

この振り分けでも迷いが残るなら、2つを直接比べた記事のほうが早いかもしれません。
暮らし方から決める考え方を、別に書いています。

▶ 2択まで絞れている方へ
決め手の置き方はWiMAXと光回線はどっちがいい?暮らし方別の選び方 にまとめました。

よくある質問

賃貸でも光回線は引けますか

建物に設備が来ていて、管理会社の許可が取れれば可能です。
すでに各部屋まで配線されている物件なら、大がかりな工事にならないことも多いようです。
まずは募集図面や契約書に「インターネット」の記載がないかを見てみてください。

工事では何をしますか

建物までの引き込みと室内への配線、そして機器の設置というのが大まかな中身でしょう。
室内での作業がある日は立ち会いが必要なので、休日を1日空けておくと安心です。
建物の状況によっては、外の作業と室内の作業が別の日になることもあります。

モバイル回線で在宅勤務はできますか

資料の作成や閲覧、メールが中心の働き方なら、問題になりにくいと思います。
一方で、映像を送るオンライン会議が一日に何本もあるなら、光回線のほうが安心です。
まずは1か月ほど試して、会議中に落ちることがないかを確かめる進め方もあります。

広告に出ている速度の数字は、あてになりますか

あの数字は理論上の最大値で、実際に出る速度を約束したものではありません。
建物の配線や機器、時間帯によって、手元での結果は変わってきます。
比べるときは数字の大きさより、同じ条件で使っている人の話を探すほうが役に立つでしょう。

プロバイダは別に契約する必要がありますか

回線とプロバイダがまとめて提供される形が、いまは主流になっています。
古い契約のままだと別々に払っている場合があるので、明細を確かめてみてください。
2つに分かれていると、乗り換えのときに片方だけ解約が残ることもあります。

引っ越すときはどうなりますか

光回線は、移転の手続きを取るか、いったん解約して契約し直すかの二択なんです。
移転先の建物に設備がなければ、そこでまた工事から始まることもあるでしょう。
モバイル回線なら住所変更の届け出だけで済む場合が多く、この点は身軽です。

まとめ

回線選びで迷うのは、選べないものまで比較しているからかもしれません。
住まいの条件を先に確かめれば、候補は2つか3つまで減るはずです。
そこに使い方を重ねて、最後に総額で比べる。
この順番なら、比較サイトの項目を全部読まなくても決められるはずです。

そして、同時につなぐ機器の数だけは早めに数えておいてください。
ここを少なく見積もったまま契約すると、あとになって効いてくるんです。

▶ 条件ごとに、もう少し細かく見る
モバイル回線とは/言葉の整理と、光との違い
一人暮らし・新生活の光回線の選び方/建物と契約年数から決める
工事不要で使えるインターネット回線とは/工事ができない住まいの場合
スマホと光回線のセット割とは/通信費をまとめて見直す