カードローンの審査で見られるポイント|基礎知識
カードローンの審査で見られるポイント|基礎知識
確認される項目は公表されている範囲で分かりますが、評価のしかたまでは公開されていません。ここで扱えるのは、こちら側で確定できることだけです。
カードローンの審査で確認されるのは、収入の状況、雇用や勤務の状況、他社からの借入、信用情報、そして本人確認書類といったあたりです。
ただ、それぞれをどう評価するかは各社が決めていて、基準そのものは公開されていません。
ですから何が見られるかまでは書けても、どうすれば通るかを書いてあるものがあれば、それは誰かの推測なんです。
こちらから動かせるのは申し込む前に自分の側で確定できる部分だけで、そこを全部そろえてから出すというのが、現実的にできる唯一の準備でしょう。
審査という手続きの目的
審査は貸す側が損をしないために行われている、と説明されることが多いのですが、それだけではありません。
貸金業法には返済能力を超える貸付を防ぐための仕組みが定められていて、返済能力の調査は貸す側に課された義務でもあります。
つまり審査は、借りる側が返せなくなる事態を防ぐための手続きでもあるわけです。
この見方をすると、通らなかったという結果の意味も少し変わってきますよね。
いま申し込んだ条件では返済に無理があると判断された、と受け取ることができます。
その場合にやるべきことは、別の会社を探すことではなく、条件のほうを変えることなんです。
一般に確認されるとされる項目
| 項目 | なぜ確認されるのか |
|---|---|
| 収入の状況 | 返済に充てられる原資があるかを見るため |
| 雇用や勤務の状況 | 収入が続く見込みを見るため |
| 他社からの借入の状況 | 返済の負担が重なっていないかを見るため |
| 信用情報の内容 | 過去の返済の状況を確認するため |
| 本人確認書類 | 法律で確認が義務づけられているため |
これらがどう評価されるかは会社によって異なりますし、その重みづけまでは公開されていません。
ですからこの表は、何が見られるかの目安であって、どうすれば通るかの答えではないんです。
ここを取り違えた情報がかなり多いので、そこは注意しておいてください。
通る裏技を探している方には物足りない話だと思いますが、基準が非公開である以上、確かなことは書けません。
その代わり、申し込む相手が正規の登録業者かどうかは金融庁の登録貸金業者情報検索ではっきり分かります。
申し込む前に自分で確定できる5つ
- 年収 ── 源泉徴収票や確定申告書で確認します。記憶で書かないでください。
- 現在の借入残高の合計 ── すべての契約の残高を書き出します。
- 勤務先と勤続年数 ── 入社年月を正確に確認します。
- 住まいの状況 ── 居住形態と、居住年数。
- 返済に回せる金額 ── 毎月の収支から、確実に出せる額を出します。
この5つが確定すれば、申込書はそのまま書けます。
そして5つ目まで出ていれば、いくらまで借りていいかも自分で決められますよ。
逆にこの作業をせずに申し込むと、審査の結果を待つあいだ、自分でも何がどうなっているのか分からない状態が続きます。
記憶で書いた年収が源泉徴収票と食い違っていた、というのは意外とよくある話なんです。

返済に回せる金額の出し方
5つのうち、いちばん手間がかかるのが最後の5つ目です。
とはいえ手順そのものは単純で、次の4段階で出せます。
- 直近3か月の手取り収入を書き出す ── 月によって差があるなら、いちばん少なかった月を基準にします。
- 毎月必ず出ていく固定費を引く ── 家賃、通信費、保険、サブスクリプション、既存の返済。
- 生活に必要な変動費を引く ── 食費、日用品、交通費。ここも多めに見積もってください。
- 残った額の半分を上限とする ── 全額を返済に充てると、想定外の出費で即座に行き詰まります。
肝心なのは4つ目で、残った額をそのまま返済額にしてしまうと、余裕がゼロになります。
冠婚葬祭や医療費、家電の故障といったものは、返済の期間が長いほど確実に起こりますよね。
半分を残しておけば、そのときに新しい借入を重ねずに済みます。
この計算をしてみて、返済に回せる金額が月に数千円しか出ないのであれば、それは借入で解決する状況ではないという結論になります。
厳しい結論ではありますが、申し込んだあとに分かるより、先に分かっておいたほうがいいと思います。
家計の側から詳しく出す手順は、家計管理・借入計画の立て方の基本にまとめてあります。
借りられる額と返せる額の違い
審査を通過して提示される限度額は、あくまで借りられる額であって、返せる額ではありません。
この2つを同じものだと考えてしまうと、限度額いっぱいまで使うことになります。
返せる額のほうは、自分で計算するしかないんです。
計算そのものは単純で、毎月確実に返済に回せる金額を決め、それを何か月続ければ返し終えたいかを決めて、掛け算するだけです。
たとえば毎月2万円を1年半で終えたいなら、元金として36万円あたりが目安になります。
利息がかかるぶん、実際に借りられる額はそれより少なくなります。
この計算を先にしておけば、提示された限度額に引きずられずに済みますよ。
● 年収を、記憶ではなく書類で確認したか
● すべての借入残高を書き出したか
● 毎月確実に返済に回せる額を出したか
● 希望額が、その額から逆算した範囲に収まっているか
4つそろっていれば申込書は迷わず書けますし、そろわないうちは、まだ申し込む段階ではありません。
必要になる書類
- 本人確認書類 ── 運転免許証、マイナンバーカードなど。法律で確認が義務づけられています。
- 収入を証明する書類 ── 源泉徴収票、給与明細、確定申告書など。一定の金額を超える場合などに必要とされます。
- その他 ── 契約先によって、追加の書類を求められる場合があります。
収入証明書類が必要になる条件は、法律や各社の運用によって定められています。
申し込みの途中で慌てないよう、源泉徴収票の保管場所だけは先に確認しておいてください。
見つからないと勤務先へ再発行を依頼することになり、そこで数日かかってしまいます。
在籍確認の進み方
勤務先に在籍しているかどうかの確認が行われる場合があり、その方法は契約先によって違います。
書類で確認する場合もあれば、電話で確認する場合もあります。
職場に知られたくないという相談は多いのですが、確認の方法は各社の運用によるので、一律にこうだとは言えないんです。
気になるのであれば、申し込みの前に問い合わせて、どのような方法で行われるのかを聞いておくといいと思います。
申し込んだあとに相談するより、前に確認したほうが選べる余地がありますよね。
なお、確認されるのは在籍の事実であって、借入の内容まで伝えるものではないのが一般的です。
断られたときにやること
- すぐに別の会社へ申し込まない ── 条件が同じなら、結果も変わりにくくなります。
- 信用情報を開示請求する ── 推測ではなく、記録を見て確認します。
- 借入額を見直す ── 希望額を下げると、判断が変わる場合があります。
- そもそも借りない方法を検討する ── 支払期日の相談、公的な制度など、別の手が残っていることがあります。
4つ目を最後に置いていますが、実際にはここがいちばん見落とされるところだと思います。
借入は手段のひとつであって、唯一の手段ではありません。
支払い先に事情を伝えて期日を延ばしてもらう、分割にしてもらうといった交渉は、断られることもありますが、申し出るだけなら費用も記録も発生しないんです。
審査に通らなかったという結果は、条件を変えるべきだという情報でもあります。
同じ条件のまま別の窓口を探すのは、その情報をわざわざ捨てる行為ですよね。
なお、すでに返済が滞っている状態で新しい借入を検討しているのであれば、順番のほうが違います。
消費生活センター(消費者ホットライン188)、法テラス、日本貸金業協会の相談窓口などが利用でき、いずれも相談そのものに費用はかかりません。
審査まわりで意味がないこと
● 複数社に同時に申し込む ── 申し込みの記録は信用情報に残ります。まず1社に絞ってください。
● 申告内容を実際より良く書く ── 信用情報と照らし合わされます。意味がないだけでなく、それ自体が問題になります。
● 「審査が甘い」という情報を探す ── 基準は公開されていません。そう称する情報の出所を疑ってください。
● 断られた直後にすぐ次へ申し込む ── 条件を変えないまま申し込みを重ねても、記録が増えるだけです。
とくに、審査なし、ブラックでも可、必ず借りられる、といった表現には近づかないでください。
正規の貸付では返済能力の調査が義務づけられているので、それを行わないと明言しているなら、正規の業者ではない可能性が高いでしょう。
よくある質問
■ パートやアルバイトでも申し込めますか
安定した収入があることを条件としている場合が多く、雇用の形だけで一律に決まるわけではありません。
条件は契約先によって異なるので、申し込みの前に公式ページで確認してください。
■ 他社からの借入があると、それだけで不利になりますか
残高があること自体より、収入に対して返済の負担がどのくらい重なっているかを見られます。
貸金業者からの借入には年収の3分の1という枠もあるので、合計額は先に把握しておいたほうがいいと思います。
仕組みそのものは、総量規制とはのほうで扱っています。
■ 勤続年数が短いと不利になりますか
収入が続く見込みを見る項目のひとつとされていますが、これだけで結果が決まるわけではありませんし、扱いも契約先によって異なります。
転職の直後で不安があるなら、急がずに、給与が数回振り込まれてから検討するという選択肢もありますよ。
■ 申し込んだあとで希望額を下げることはできますか
取り扱いは契約先によりますが、審査の途中で希望額より低い限度額を提示されることはあります。
ただ、提示された額に合わせて計画を組み直すより、最初から自分で決めた額で申し込むほうが確実でしょう。
まとめ
審査で確認される項目そのものは整理できますが、評価のしかたは公開されていないので、中身を推測しても確かなことは分かりません。
できるのは、申し込む前に自分で確定できることを全部そろえておくことだけです。
年収、借入残高の合計、勤務先と勤続年数、住まいの状況、そして返済に回せる金額。
この5つを確定させて、いくら借りるか、毎月いくら返すか、いつ返し終えるかまで決めてから申し込んでください。
そして限度額は借りられる額であって、返せる額ではありません。
この2つを同じものだと考えた時点で、計画のほうが成り立たなくなってしまうんです。


