エイジングケア化粧品の選び方|初めての一歩

エイジングケア化粧品の選び方|初めての一歩

商品より先に、替え方を決めておきましょう。

エイジングケア化粧品を選ぶとき、最初に決めておきたいのは、商品より替え方のルールのほうです。
1回に替えるのは1品まで、判定は4週間、記録は3項目だけと決めておくだけで、合わなかったときに「何が合わなかったのか」が手元に残ります。
同時に2品替えてしまうと、良かったのか悪かったのかが分からなくなって、次の判断材料が何も残らないんです。

「エイジングケア」という言葉の中身

エイジングケアとは、年齢に応じたお手入れという意味で使われる表現で、特定の効果を約束した言葉ではありません。
つまり「エイジングケア化粧品だから効くはず」という選び方は、そもそも成立していないんです。
この言葉は、どの年代に向けて設計されたかを示す看板のようなもので、中身の保証ではないからです。
では何を見るのかというと、言葉ではなく、自分の肌がいま何にいちばん困っているかのほうでしょう。
乾燥なのか、ハリのなさなのか、キメなのか、日中の見え方なのかが決まっていないまま売り場に行くと、棚に書いてある言葉のほうに引っ張られてしまいます。
なお、化粧品にできるのは、うるおいを与える、乾燥を防ぐ、肌を整えるといった範囲までです。
この範囲は法令で定められたもので、各社が独自に決めているわけではありません。
深いシワやたるみ、輪郭のはっきりしたシミはその外側にあるので、詳しくは肌の乾燥・くすみの原因と毎日のケアのほうで整理しています。

替え方のルールは1つだけ

■ 替え方の基本ルール
● 1回に替えるのは1品まで。同時に2品替えない。
● 判定までは最低4週間。肌が入れ替わる周期は一般に4週間前後が目安とされ、年齢とともに長くなる傾向があるとされます。
● 記録は3項目だけ。朝のつっぱり、夕方の見え方、刺激の有無。これ以上増やすと続きません。

窮屈に見えるかもしれません。
それなら、逆から考えてみてください。
これまで何度か化粧品を替えてきて、どれが自分に合っていたかを説明できるでしょうか。
説明できないなら、それは合うものがなかったのではなく、判定できない替え方をしてきたということなんです。
4週間を1回のサイクルとすれば、1年で12回試せます。
12回もまわせば、自分に合う条件はかなり絞り込めますよ。
まとめて替えていると、そうはいきません。

悩みが多いときの絞り方

乾燥、ハリのなさ、キメ、日中の見え方と、気になることが複数あると、全部に対応した商品を探したくなりますよね。
ただ、全部をねらうと全部が中途半端になりがちです。
絞り方には順序があって、時間で変わるもののほうから先に手をつけるのがおすすめです。
朝と夕方で違う、季節で違うといったものは、日々のケアで動く余地があります。
一方、いつ見ても同じものは、化粧品で短期に動く部分ではありません。
先に動く場所から着手したほうが、判定もしやすいですし、続けるための手応えも得られると思います。

スキンケア化粧品を選ぶイメージ

価格と中身の関係

価格を構成しているのは、中身だけではなく、容器、箱、広告、店舗、流通といったものも、すべて価格に乗ってきます。
同じ価格帯でも中身の構成は大きく違いますし、価格差がそのまま中身の差になっているとはかぎらないんです。
もう1つ知っておいたほうがいいのは、化粧品の全成分表示は「配合量の多い順」に並んでいるものの、1%以下の成分は順不同でよいというルールになっている点でしょう。
つまり「◯◯配合」という表示は、入っているという事実を示しているだけで、量の保証ではないんです。
成分名で選ぼうとすると、この壁に必ずぶつかります。
成分名は、後回しで構いません。

成分表示の最低限の読み方

とはいえ、表示から分かることもあります。
見るのは3か所です。

  • 前のほう ── 最初に並ぶ数個が、その製品の土台です。ここで水性か油性か、どういう感触になるかの見当がつきます。
  • 後ろのほう ── 期待している成分名が最後尾付近にあるなら、その名前を理由に選ぶ根拠は薄くなります。
  • 自分に合わなかった成分 ── 過去に刺激を感じたものがあるなら、それが入っていないかだけは確認する価値があります。

逆にいえば、成分表を隅々まで読み解こうとする必要はありません。
配合量が分からない以上、読み解ける情報には上限があるからです。
時間をかけるなら、成分表より使用量と使用期間の管理にかけたほうが、得られるものは多くなりますよ。

買う前に切り捨てていい基準

■ 最初の一歩では、ここに手を出さない
● ライン使いを最初から全部そろえる ── どれが合ったのか分からなくなるうえ、合わなかったときの損が大きくなります。
● 口コミの星の数で決める ── 肌質も、季節も、比較対象も違う人の点数です。参考にするなら点数ではなく、自分と近い条件の人が書いた具体的な記述だけです。
● 今日から全部替える ── 判定不能になります。
● 割引の期限に合わせて決める ── 期限は売り手の都合であって、肌の都合ではありません。

体験セットで分かること・分からないこと

内容
分かる使用感、香り、刺激の有無、朝のつっぱり、メイクとのなじみ、ボトルの使い勝手
分からない続けたときにどう感じるか、季節が変わっても合うか

体験セットは、相性を確かめるためのもので、短期間で結果を判定するためのものではありません。
ここを取り違えると「使ってみたけど何も変わらなかった」で終わってしまい、本来分かるはずだった情報まで取り逃がします。
短い期間で見るべきなのは、変化ではなく違和感の有無のほうなんです。
ひりつかないか、翌朝つっぱらないか、香りが苦痛でないかを見て、問題がなければ本品に進んで4週間の判定に移る、という二段構えで使うのが、いちばん無駄が出ないと思います。

化粧品を比べるイメージ

広告表現の読み替え

広告には、書ける範囲があります。
医薬品医療機器等法では、効能や効果について虚偽または誇大な記述をすることが禁じられていて、これは広告主にかぎった話ではないんです。
化粧品が表示できる効能の範囲もあらかじめ決められていて、そこには「治る」「消える」といった言葉は含まれていません。
にもかかわらず、そう読めてしまう表現に出会うことがありますよね。
多くは直接そう書いていないのに、そう受け取れる並べ方をしているケースです。
読み替えの目安はこうです。

よく見る表現事実として読み替えると
○○成分配合入っている。ただし量は分からない
使用者の声・満足度その人たちがそう答えた。自分に同じことが起きる保証ではない
ビフォーアフターの写真撮影条件(光、角度、メイク)が同じとはかぎらない
※個人の感想ですその記述は再現を約束していない、という書き手側の宣言

この読み替えができるようになると、広告を見る時間が短くなります。
そして短くなった分を、返品条件の確認や、いま使っているものの量の見直しに回せます。
そちらのほうが、結果として得られるものは大きいでしょう。

返品と解約の条件

合わなかったときにどうなるかは、買う前に確認しておきたいところです。
見るのは3点です。
開封後でも返品できるかとその期限、定期購入なのか都度購入なのか、そして定期なら次回発送の何日前までに連絡すれば止められるのか。
この3点が分かっていれば、合わなかったときの損失を先に見積もれます。
見積もれていれば、思い切って試すこともできますよね。
条件を確認せずに買って、合わなかったときに慌てるのがいちばん消耗します。
なお条件は変更されることがあるので、購入時点の公式ページで確かめておくと安心です。
売り場で店員に聞くなら、成分の説明より、返品条件と定期の解約方法を尋ねるほうが役に立ちますよ。
前者はパンフレットにも書いてありますが、後者は口頭で確認しておいたほうが確実だからです。
それから、すでに肌に痛みやかゆみがある場合は、化粧品を探すより先に皮膚科へ相談したほうが確実です。

よくある質問

■ 何歳から始めればいいですか

年齢より、変化です。
気づいたときが目安になります。
これまでと同じ量では足りないと感じた、夕方の見え方が気になるようになった、といったきっかけがあれば、それが始めどきでしょう。
逆に、年齢だけを理由に高価格帯へ移る必要はありません。

■ いくつも悩みがある場合、どう選べばいいですか

時間で変わるものが先です。
朝と夕方、季節で見え方が動くものは、日々のケアで対応できる余地があります。
いつ見ても変わらないものを先に選ぶと、手応えが得られず途中でやめてしまいがちなんです。

■ 使ってみて合わない気がしたら、すぐやめていいですか

ひりつき、赤み、かゆみといった刺激があるなら、すぐに使用を中止してください。
これは4週間ルールの例外です。
一方、単に手応えがないという理由なら、4週間は続けてから判断したほうが情報が残ります。

■ 体験セットから本品へ、いつ切り替えますか

違和感がなかったと確認できた時点で切り替えて構いません。
体験セットの分量では4週間の判定まで届かないことが多いので、そこで粘っても情報は増えないんです。
ただし切り替えるときも、替えるのは1品だけにしておきましょう。

まとめ

エイジングケア化粧品選びで最初に決めるのは、替え方です。
1回に1品、判定は4週間、記録は3項目というルールを守るだけで、これまで積み上がらなかった判断材料が残るようになります。
価格や成分名は、そのあとです。
そして体験セットは、効果を測るものというより、相性を確かめるためのものです。
この2つを守るだけで、来年の自分は今年より確実に良い判断ができるようになりますよ。

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