履歴書の書き方完全ガイド|基本項目と注意点
履歴書の書き方完全ガイド|基本項目と注意点
2つの書類の役割の違いから項目別の書き方、提出前の確認までを、書く順番に沿って並べました。
履歴書を書くときにまず決めておきたいのは、この書類にどこまで書くか、という線引きです。
履歴書は事実を正確に並べる書類で、経験の中身を語るのは職務経歴書のほうなんです。
ここが混ざると、狭い欄に無理やり実績を詰め込むことになって、どちらの書類も読みにくくなります。
採用担当者は履歴書を見て、応募の条件を満たしているかどうかをまず確認します。
つまり最初の関門であって、加点を狙う書類ではないと考えたほうがいいでしょう。
そのぶん型が決まっているので、基本さえ押さえておけば大きく外すことはありません。
履歴書と職務経歴書の役割分担
履歴書は、氏名・住所・学歴・職歴・資格といった基本情報を、決まった様式に沿って整理した書類です。
採用担当者はこれを見て、どのような経歴を歩んできたか、応募条件を満たしているかを確認します。
一方の職務経歴書は、どんな業務をどのように担ってきたかを、自由な形式で説明する書類になります。
履歴書が「型に沿った事実の整理」、職務経歴書が「経験の説明」という分担だと思ってください。
この違いを先に押さえておくと、どちらに何を書けばいいのかで迷わなくなります。
逆にここが曖昧なままだと、同じ内容を2枚に書いてしまって、読み手には情報が増えて見えないんです。

書式の選び方
履歴書には大きく分けて、標準的な様式と、転職・中途採用向けにアレンジされた様式があります。
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| 日本産業規格に準拠した標準様式 | 学歴・職歴欄が比較的コンパクト。新卒採用でも広く使われる |
| 転職者向け様式 | 職歴欄が広めに確保され、志望動機や実績を書ける欄が用意されているものが多い |
| 応募フォームへの直接入力 | 企業のサイトや転職サービス上で入力する形式。用紙の準備や添付が不要な場合がある |
市販の用紙やテンプレートには、いくつもの様式が並んでいます。
応募先から指定があるなら、それに従ってください。
指定がないようなら、転職者向けの様式を選んでおくと職歴欄で困りにくくなります。
職歴が多い方ほど、欄の広さがそのまま書きやすさに直結してくるでしょう。
様式そのものは、ハローワークが書き方とあわせて配布しています。
基本項目の書き方
■ 日付・氏名・年齢
日付は、提出する日を書くのが基本です。
郵送なら投函日、面接に持参するならその日を記載します。
氏名は戸籍上の正式な文字で書き、ふりがなも忘れずに入れてください。
年齢は、記入した時点の満年齢を書くのが一般的です。
■ 住所・連絡先
住所は都道府県から番地、建物名と部屋番号まで、省略せずに記載します。
電話番号は日中につながりやすいものを、メールアドレスは普段確認しているものを書いてください。
無料のメールサービスを使っても構いませんが、仕事の連絡に使って違和感のないアドレスかどうかは一度見直しておきましょう。
■ 学歴・職歴欄
学歴は、一般的に中学校の卒業から書き始めます。
高等学校、大学(学部・学科まで)、大学院などを、入学と卒業に分けて時系列に並べてください。
職歴は会社名を正式名称で記載し、株式会社を(株)と略さないのが基本です。
入社と退職、あるいは在籍中であることを明記します。
学歴欄のあとに「以上」を入れず、そのまま職歴欄へ続けて、最後に「以上」で締めるのが一般的な形になります。
どちらを使っても構いませんが、書類全体で必ずそろえてください。
学歴欄は西暦で職歴欄は和暦、といった混在は読みにくいうえに、年月の誤解を招きます。
職務経歴書とも表記をそろえておくと、2枚を並べて読んだときに引っかかりません。
■ 免許・資格欄
取得した年月と正式名称を、古い順に記載します。
「普通自動車第一種運転免許」のように、略さず正式名称で書くのが基本です。
取得を予定しているものがあれば、「◯◯年◯月 取得見込み」と書くこともできます。
書ける資格がないなら、無理に埋めず「特になし」と記載して構いません。
■ 転職回数が多い場合
転職の回数が多いと、そもそも欄に収まらないと感じることがあると思います。
それでも短期間の職歴を省略せず、正直に記載してください。
そのうえで、経験の連続性やキャリアの方向性は職務経歴書のほうで説明します。
契約社員や派遣社員としての勤務も、雇用形態を明記して書いておきましょう。
履歴書の志望動機を短くする理由
志望動機は、履歴書のなかでいちばん時間を取られる欄だと思います。
ただ、ここに長文を詰め込む必要はないんです。
履歴書の欄は狭く、同じ話を職務経歴書と面接でもう一度することになるからです。
ここで書くのは、応募先を選んだ理由が一文で分かる程度で足ります。
とはいえ、どの会社にも当てはまる文章では意味がありません。
応募先の事業や募集職種と、自分の経験が重なる点を1つだけ具体的に入れてください。
その一文があるかどうかで、使い回しかどうかは読み手に伝わってしまいます。
「貴社の事業に魅力を感じ、成長できると思い志望しました。」
→ 会社名を入れ替えても成立する文章になっています。
「前職での◯◯の経験を通じて△△の課題に取り組んできました。貴社が展開する□□の事業は、この経験を活かしながら新たな課題に挑戦できると考え志望しました。」
→ 自分の経験と応募先の事業が、はっきりつながっています。
自己PR欄の使い方
自己PRは「強みは何か、その根拠となる出来事、応募先でどう活かせるか」の順に組み立てると伝わりやすくなります。
欲張って並べると、どれも印象に残らなくなってしまうので、強みは1つか2つに絞ってください。
そして「頑張り屋です」のような形容詞だけで終わらせず、それが表れた具体的な行動を必ず添えましょう。
履歴書に自己PR欄がない様式なら、無理に書き足す必要はありません。
その場合は、職務経歴書の冒頭で同じ役割を果たせます。
本人希望記入欄の書き方
とくに強い希望がなければ、「貴社の規定に従います」と書くのが一般的です。
給与や勤務地に譲れない条件があるなら、この欄へ簡潔に記載してください。
ただ、条件をいくつも並べると、それだけで印象に影響することもあるでしょう。
本当に譲れないものだけに絞ったほうが、結果として通りやすくなると思います。
手書きとパソコン作成の決着
近年は、パソコンで作成した履歴書を受け付ける企業が増えています。
とはいえ応募先によっては手書きを求められたり、丁寧さを見られたりする場合もあります。
指定があるなら、それに従ってください。
指定がないなら、どちらを選んでも大きな問題にはならないでしょう。
ただし手書きの場合は、消せるボールペンを避けて、黒か青の耐水性インクを使うのが基本です。
| 作成方法 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| 手書き | 丁寧さや人柄が伝わりやすいとされる | 誤字脱字の修正がしにくい |
| パソコン作成 | 修正が簡単で、読みやすいレイアウトにしやすい | 使い回しの印象を持たれないよう内容の調整が必要 |
証明写真の準備
証明写真は、3か月以内に撮影したものを使うのが基本です。
スーツなど落ち着いた服装で、背景は無地、正面を向いた状態で撮影します。
表情は自然な微笑みを意識すれば、硬くなりすぎません。
色は紺やグレーなど落ち着いたものを選び、シャツは白か薄い色にすると清潔感が出やすいでしょう。
髪型は、顔がはっきり見えるように整えておいてください。
写真店やスピード写真機のほか、スマートフォンで撮影したデータを使えるサービスもあります。
ただし背景や画質の基準を満たしているかは、自分で確認する必要があります。
裏面に氏名を書いておくと、万が一はがれたときにも安心なんです。
送付状と郵送のマナー
郵送するなら、履歴書と職務経歴書は折り曲げずにクリアファイルへ入れます。
そのうえでA4サイズが入る封筒を使い、表に「履歴書在中」と朱書きしてください。
送付状を同封しておけば、より丁寧な印象になります。
送付状に書くのは、日付・宛名・自分の氏名と連絡先・簡単な挨拶・同封書類の一覧です。
長い文章は要りませんから、「下記の書類をお送りいたしますので、ご査収のほどよろしくお願い申し上げます」程度で十分でしょう。
なお送付状は、パソコンで作成しても問題ありません。
面接に持参する場合も、折らずにクリアファイルへ入れて持ち歩き、指示があったタイミングで両手で渡します。

提出前の最終チェック
- 写真は3か月以内に撮影したものか、裏に名前を書いたか
- 日付・氏名・住所・連絡先に誤りがないか
- 学歴・職歴の年月に矛盾がないか、西暦と和暦がそろっているか
- 志望動機に、応募先だと分かる具体が1つ入っているか
- 誤字脱字がないか、時間をあけて2回以上見直したか
- コピーを手元に残したか(面接前の見直し用)
最後の項目は、意外と抜けやすいところです。
面接では、自分が何を書いて出したのかを前提に質問されます。
手元に控えがないと、そこから思い出す作業が始まってしまうんです。
撮影でも印刷でも構わないので、送る前に必ず1部残しておきましょう。
在職中に活動する場合の書き方
在職中なら、現在の勤務先は「在籍中」と明記します。
退職の予定日がまだ固まっていない段階で、無理に日付を書く必要はありません。
面接の日程についても、いまの仕事に支障が出ない範囲で調整することになるでしょう。
本人希望記入欄に「平日は18時以降であれば対応可能です」といった形で書いておくと、やり取りが1往復減ります。
年齢を重ねてからの転職で効くこと
年齢が上がるほど、これまでの経験の積み重ねが重く見られる傾向があります。
ですから学歴の欄より、職歴と実績の説明のほうに重心を置いてください。
マネジメントの経験があるなら、関わった人数や担当した範囲とあわせて書くと伝わりやすくなります。
年齢そのものを不安に思うより、積み上げてきたものを整理するほうに時間を使ったほうがいいと思います。
履歴書で書ききれない部分は、職務経歴書の冒頭で受け止められます。
よくある質問
■ 転職回数が多い場合、履歴書で不利になりますか
回数そのものより、それぞれの転職に一貫性があるかを見られる傾向があります。
経験がどう積み上がってきたかも、あわせて見られているでしょう。
履歴書では事実を正確に並べておいて、連続性の説明は職務経歴書のほうで引き受けてください。
■ 空白期間がある場合はどう書けばよいですか
事実を偽らないことが大前提になります。
その期間に取り組んでいたこと、たとえば資格取得の勉強や家庭の事情への対応を、簡潔に説明できるようにしておきましょう。
準備しておけば、面接で聞かれたときにも落ち着いて答えられます。
■ 写真は自分で撮影したものでもよいですか
スマートフォンで撮影したデータを受け付けるサービスも増えてきました。
ただし背景や服装、画質の基準を満たしているかどうかは確認してください。
不安が残るようなら、写真店で撮っておくほうが確実だと思います。
■ 履歴書と職務経歴書は、どちらが先に見られますか
まず履歴書で応募条件を満たしているかを確認し、そのうえで職務経歴書を読み進める流れが多いとされています。
つまり履歴書は最初の関門で、ここに不備があると次を読んでもらえないこともあるんです。
基本項目の正確さが効いてくるのは、この順番があるからでしょう。
まとめ
履歴書は事実を正確に整える書類で、経験の中身を語るのは職務経歴書のほうです。
この線引きができていれば、狭い欄に無理やり詰め込む必要はなくなります。
志望動機は短くて構いませんが、応募先だと分かる具体を1つだけ入れてください。
西暦と和暦は書類全体でそろえ、提出前には時間をあけて2回見直しましょう。
そしてコピーを1部、手元に残しておいてください。
形式的な書類に見えても、丁寧に整えられた履歴書は、それ自体が仕事への姿勢を伝える材料になるんです。


