インターネットが遅い原因と対処法|Wi-Fiを快適にするコツ
インターネットが遅い原因と対処法|Wi-Fiを快適にするコツ
原因を切り分ける順番と、機器を買い替える前に確かめておきたいことをまとめました。
遅いと感じたときに最初にやるのは、ルーターの買い替えではありません。
有線でつないで、一度だけ速度を測ることです。
この1回で、原因が回線の側にあるのか、家のなかにあるのかがだいたい分かれます。
ここを飛ばして機器を買うと、直らなかったときに何も分からないまま出費だけが残ってしまいます。
原因を切り分ける順番さえ持っていれば、無駄な買い物をしなくて済みます。
まず有線で一度だけ測る
手順は簡単で、3つだけです。
測るときは、動画の再生や大きなダウンロードを止めておいてください。
- パソコンをルーターにケーブルで直接つなぐ ── ケーブルがなければ、次善の策としてルーターのすぐ横で測ります
- パソコン側の無線を切る ── 切らないと、どちらで通信しているか分からなくなります
- 速度測定のページで測る ── 時間帯を変えて2回か3回、記録しておきます
結果の読み方は、次のとおりです。
有線で十分な速度が出ているのであれば、原因は無線か端末の側にあります。
有線でも遅いなら、回線か、その手前の機器を疑うことになるでしょう。
この2つは打つ手がまったく違うので、ここで分けておく価値があります。
測る道具を持っていないなら、広告の出ない計測サイトで十分です。
測った数字の読み方
測定結果には3つの数字が並びます。
下りは受け取る速さ、上りは送り出す速さ、そして応答速度は反応の速さを表しています。
ふだん「遅い」と感じているのは下りのことが多いのですが、会議やゲームでは残りの2つが効いてきます。
| 使い方 | 見るべき数字 | 目安 |
|---|---|---|
| 調べ物、交流サイト | 下り | 10Mbpsあれば足ります |
| 動画の視聴(高画質) | 下り | 10Mbps前後。4Kなら25Mbps程度 |
| オンライン会議 | 上り | 3Mbpsから5Mbps。ここが不足すると自分の映像が乱れます |
| 対戦するゲーム | 応答速度 | 数値が小さいほど有利。速度そのものより重要です |
| 家族が同時に使う | 下り | 台数ぶんを足して考えます |
契約が1Gbpsでも、手元で100Mbps出ていれば実用上は困りません。
ですから契約の数字と比べて落ち込むより、いまの使い方に足りているかで判断してください。
足りているのに遅く感じるなら、原因は速度ではなく応答速度や、特定のサービス側にあるかもしれません。

切り分けの順番
有線と無線のどちらに問題があるかが分かったら、次はこの順で絞っていきます。
上から順にひとつずつ試して、変わったところで止めてください。
- 端末を1台だけにして測る ── ほかの機器を止めると直るなら、混雑が原因です
- ルーターと端末を再起動する ── 数分でできて、これで直る場面は意外と多くあります
- 置き場所を変えて測る ── 部屋を移すだけで数字が変われば、電波の届き方の問題です
- 時間帯を変えて測る ── 夜だけ落ちるなら、回線側の混雑が疑われます
- 接続方式を確かめる ── 古い方式のままなら、ここが上限になっていることがあります
この5つを上から順に試せば、大半の原因は見当がつきます。
そして重要なのは、変えるのは一度にひとつだけということです。
複数を同時に変えると、何が効いたのか分からないまま元に戻せなくなってしまいます。
置き場所と、2つの電波
置き場所の見直しは費用がかからないので、無線が原因だと分かったらここから試してください。
ルーターは床に近い場所や、家具のうしろ、テレビの裏に置かれていることがよくあります。
できれば部屋の中央寄りで、床から1メートルほどの高さに置いてください。
水槽や金属の棚、電子レンジのそばは、電波にとって苦手な場所なんです。
もうひとつ、無線には2つの電波が用意されています。
名前の末尾に「-A」「5G」などが付くほうが5ギガヘルツ帯で、速いかわりに壁に弱い電波です。
「-G」「2.4G」などが付くほうは遅めですが、遠くまで届きます。
ルーターと同じ部屋なら前者、離れた部屋なら後者を選ぶと、体感が変わることが多いでしょう。
● ルーターと同じ部屋、隣の部屋 ── 5ギガヘルツ帯を選びます。混雑にも強い電波です。
● 壁を2枚以上またぐ、上下の階 ── 2.4ギガヘルツ帯のほうが届きます。
● 電子レンジを使うと切れる ── 2.4ギガヘルツ帯の特徴です。5ギガヘルツ帯に変えてください。
● どちらも届かない部屋がある ── 中継機か、電波を分け合う機器を足す段階です。
原因が端末の側にあるとき
ほかの機器では問題なく使えているのに、1台だけ遅いという場合は、回線もルーターも無実です。
このときに疑うのは、その端末が抱えている事情のほうになります。
- 空き容量が少ない ── 保存する余地がないと、動作そのものが重くなって通信も遅く見えます
- 常に動いているアプリが多い ── 裏で更新や同期が走っていると、その分の帯域を取られます
- 端末が古く、対応する無線の規格が古い ── ルーターを替えても、端末側で頭打ちになります
- 接続を保護する仕組みを通している ── 経路が遠回りになるため、速度が落ちることがあります
- ブラウザに拡張機能を入れすぎている ── 表示が遅いだけで、通信は正常な場合もあります
切り分けるには、同じ場所で別の端末をつないで測ってみるのがいちばん早いでしょう。
そちらで十分な速度が出るなら、直すべき相手はその1台に絞られます。
再起動して空き容量を確保し、それでも変わらなければ、端末の年齢を疑う段階に入ったと考えてください。
なお、特定のサイトや動画サービスだけが遅いときは、こちらの環境ではなく相手側が混んでいることもあるんです。
ほかのサイトが普通に開くなら、時間をおいてから試すほうが早いかもしれません。
夜だけ遅くなるとき
時間帯によって数字が大きく変わるなら、家のなかではなく回線側の混雑が疑われます。
同じ設備を使っている利用者が一斉に使う時間帯に、通り道が詰まってしまうためです。
この場合、ルーターを買い替えても改善は期待しにくいところでしょう。
対策として効きやすいのが、接続方式を新しいものに変えることです。
混雑しやすい従来の道ではなく、比較的空いている道を通る仕組みが用意されています。
追加の費用がかからない契約も多いので、対応しているかどうかを確かめてみてください。
混雑を避ける仕組みはIPv6(IPoE)とは|回線速度が変わる仕組みをやさしく解説 にまとめました。
買い替えが効く場合、効かない場合
ここまでの切り分けが済んだので、ようやく機器の話に入れます。
買い替えで改善しやすいのは、次のような場合です。
- ルーターが5年以上前のもの ── 対応している規格が古く、そこが上限になっています
- 同時につなぐ台数が10台を超えている ── 古い機種は台数に弱いことがあります
- 5ギガヘルツ帯が見当たらない ── そもそも対応していない機種かもしれません
- 新しい接続方式に対応していない ── 契約側が対応していても、機器が古いと使えません
反対に、有線でも遅い、時間帯で大きく変わるという場合は、買い替えても同じ結果になりがちです。
その状態で新しい機器を買うと、原因が残ったまま出費だけが増えてしまいます。
順番としては、切り分けが先で、買い物はそのあとなんです。
それでも変わらないときの相談先
切り分けをひととおり済ませて、有線でも遅く、時間帯でも変わらないなら、契約先に連絡してください。
そのとき、測った数値と時間帯、有線か無線かをメモしておくと話が早く進みます。
建物の設備や配線方式が原因のこともあり、その場合は個人で直せる範囲を超えています。
調べた結果、回線そのものを変えたほうが早いという結論になることもあるでしょう。
その判断に進むなら、出ていくときの費用から先に確かめておくと安全です。
解約にかかる費用と手順は光回線の乗り換え手順|違約金・工事費を抑えるコツ で扱っています。
工事費や初期費用の条件をまとめたページはこちらの記事 です。
よくある質問
ルーターの再起動はどのくらいの頻度がいいですか
不調を感じたときで十分です。
定期的に切る必要はありませんが、何週間も入れっぱなしで調子が落ちてくるようであれば、月に一度ほど試してみてください。
再起動で毎回直るなら、機器そのものが限界に近いのかもしれません。
電波が届きにくい部屋があります
電波は壁や家具に遮られやすいので、まずルーターを家の中央寄りへ動かしてみてください。
それでも届かないなら、その部屋では2.4ギガヘルツ帯を選ぶと安定することがあります。
中継機や、電波を分け合う機器を足す方法もありますが、置き場所を試してからで遅くありません。
夜だけ遅くなるのはなぜですか
同じ設備を使う人が一斉に通信する時間帯だからです。
家のなかの問題ではないので、機器を替えても変わりにくいところでしょう。
接続方式が古いままなら、そこを変えるのがいちばん効きやすい手になります。
有線と無線ではそんなに違いますか
環境によりますが、差がはっきり出ることは多いと思います。
とくに部屋を隔てている場合や、同時に何台もつないでいる場合は差が開きます。
動かさない機器だけでも有線にすると、無線の混雑そのものが減ります。
契約を変えずに速くする方法はありますか
置き場所の見直し、電波の選び分け、接続方式の変更。
この3つは費用をかけずに試せて、効果が出る場面もそれなりにあります。
ここまでやって変わらないときに、はじめて契約の見直しを考えれば十分でしょう。
古いルーターは買い替えたほうがいいですか
5年以上前の機種で、なおかつ有線では速度が出ているなら、買い替えの効果は期待できます。
逆に有線でも遅いなら、原因は別のところにあると考えてください。
買う前に一度測る。この順番だけは守ったほうが、無駄が出ません。
まとめ
遅さの原因は、回線か、家のなかか、端末か。
この3つのどれかにあります。
有線で一度測れば最初の分岐は済むので、そこから順に絞っていってください。
そして、変えるのは一度にひとつだけ。
まとめて変えると原因が分からなくなり、直っても再現できなくなってしまいます。
機器を買うのは、切り分けが終わってからで遅くありません。


