免許取得・新生活で「はじめての車」を選ぶ前に知っておきたいこと

免許取得・新生活で「はじめての車」を選ぶ前に知っておきたいこと

車種を探し始める前に決めておきたい2つのことと、初期費用と維持費の見積もり方をまとめました。

はじめての車で最初にやることは、車種を調べることではありません。
本当に必要かどうかを確かめることと、月にいくらまで出せるかを決めることです。
この2つが決まっていない状態で車種から入ると、予算に合わない一台を好きになってしまいます。
そして車にかかるお金は、買うときより持っているあいだのほうが大きいんです。
ですから車種を調べるのは、必要かどうかと予算が決まってからで遅くありません。

まず、本当に要るかを確かめる

新生活で車を持つかどうかは、住む場所によってまるで違う判断になってきます。
次の用事を書き出して、車がないと成り立たないものがいくつあるかを数えてみてください。

  • 通勤や通学 ── 電車やバスで行けるか、行けるとして何分余計にかかるか
  • 買い物 ── 徒歩圏に店があるか。まとめ買いをする習慣かどうか
  • 送り迎え ── 家族の予定に自分が組み込まれているか
  • 通院 ── 定期的に通う場所があるか
  • 趣味や帰省 ── 頻度で数えます。年に数回なら借りるほうが安く済みます

車でしか成り立たない用事が週に1回以下なら、いったん持たない選択も現実的でしょう。
カーシェアやレンタカーを月に4回使っても、維持費の合計には届かないことが多いからです。
一方で通勤に使うなら、そこは迷う余地がありません。
毎日の移動に組み込まれた時点で、車は生活の土台のほうへ移ります。

月にいくら出せるかを先に決める

必要だと決まったら、次は上限です。
ここを決めずに探し始めると、支払える金額と欲しい車の距離がどんどん開いていきます。

▶ 月の上限を出す手順
月の上限 = 手取り − (家賃・光熱費・通信費・食費・貯蓄)− 予備費
車両にかかる分 ── 購入なら分割の支払額、リースなら月額がここに入ります。
維持にかかる分 ── 燃料、駐車場、保険、そして税金と車検の積み立てです。
この2つの合計が上限を超えないかどうかで判断します。
車両の支払いだけで上限を使い切る計画は、途中で苦しくなりがちです。

よくある失敗が、車両の支払額だけを見て決めてしまうことです。
月々2万円の支払いで買えたとしても、そこに燃料と駐車場と保険が乗ってきます。
さらに税金と車検は年に一度まとめて来るので、月割りで積み立てておかないと足をすくわれるんです。
この積み立てまで含めた金額こそが、実際に車へ出ているお金だと考えてください。

毎月かかるお金を分けてみる

持っているあいだにかかるものを、支払いのタイミングごとに並べておきます。
金額は住む場所や車種でかなり動くので、あくまで自分の条件に置き換えて考えてください。

項目いつ払うか見積もるときの目安
燃料代その都度月の走行距離と燃費から計算します
駐車場代毎月地域差がいちばん大きい項目です。契約前に相場を調べます
任意保険毎月または年1回年齢と等級で大きく変わります
自動車税年に1回排気量で決まります。月割りで積み立てます
車検2年に1回(新車は初回3年)まとまった額になるので、月割りが必須です
点検と消耗品不定期タイヤやバッテリーは数年ごとに来ます

下の3つが、はじめて車を持つ方の想定から抜けやすいところでしょう。
毎月の支払いは把握していても、年に一度や2年に一度の出費は忘れられがちです。
ここを月割りにして先に取り分けておくと、その月だけ生活が苦しくなる事態を避けられます。

▶ 維持費を細かく確かめたい方へ
項目ごとの内訳と年間の目安は車の維持費の内訳|年間いくらかかるか(税金・保険・車検)を整理 にまとめました。
軽とコンパクトカーのどちらにするかで迷っているなら軽自動車とコンパクトカーの違い が先です。
免許取得・新生活で「はじめての車」を選ぶ前に知っておきたいこと

若いうちは保険料が高い

はじめての車で見落とされやすいのが、任意保険の金額です。
年齢が若いほど高くなる仕組みで、しかも等級も最初は低い状態から始まってしまいます。

見積もりを取ってみると、思っていた倍近い金額になることもめずらしくありません。
車種を決める前に、候補の車で保険の見積もりを取っておくと予算のずれを防げます。
家族がすでに車を持っているなら、等級を引き継げる制度が使えることもあるので確認してみてください。
この一手間で、年に数万円の差が出ることもあるんです。

新車・中古・リースを同じ物差しで並べる

持ち方は大きく3つあり、それぞれ強いところが違います。
どれが正解ということはなく、いまの状況にどれが合うかという話です。

新車を買う中古を買うリースを使う
初期費用大きい抑えやすい頭金なしにできる場合がある
月々の支払い分割なら中くらい安く抑えやすい定額で読みやすい
故障の心配少ない車両の状態による保証が付くことが多い
税金や車検の払い方自分でまとめて払う自分でまとめて払う月額に含まれる契約がある
自由度高い高い走行距離や改造に制限がある

はじめての一台なら、初期費用と故障の心配のどちらを重く見るかで方向が決まってきます。
手元の現金を残したいならリース、総額を抑えたいなら中古、安心を買うなら新車という並びでしょう。
ただしリースには走行距離の上限などの条件があるので、そこは契約前に確かめる必要があります。
この手の条件をめぐる相談は実際に多く、国民生活センターが確認点を挙げています

▶ 頭金をかけずに乗る形を知りたい方へ
軽自動車やコンパクトカーの定額プランはこちらの記事 で扱っています。

中古を選ぶときに見るところ

中古車は価格の幅が大きいぶん、状態の見極めが必要です。
専門的な知識がなくても、次の4つは自分で確かめられます。

  1. 走行距離と年式のつり合い ── 年間1万kmが一般的な目安として使われます
  2. 整備記録があるか ── 点検を受けてきた履歴が残っているかを見ます
  3. 保証が付くか ── 期間と範囲を確認します。ここが手厚いほど後の出費が読めます
  4. 修復歴の有無 ── 事故で骨格を直した履歴があるかどうかです

安い個体には、たいてい理由が隠れています。
その理由が納得できるものなら問題ありませんが、分からないまま安さだけで選ぶのは避けてください。
買ったあとの修理費が積み上がると、結局は高い買い物になってしまいます。

はじめての車を選ぶときに確かめること

車体の大きさは、置き場所から決まる

車種を絞るときに、いちばん強い制約になるのが駐車場です。
ここは自分の好みで動かせない条件なので、先に潰しておくと候補が一気に減ります。

  • ── 車体の幅だけでなく、ドアを開ける余裕まで含めて測ります
  • 長さ ── 前後に余裕がないと、切り返しの回数が毎日増えていきます
  • 高さ ── 立体駐車場や機械式には制限があるので、数字を確認します
  • 出入りの道 ── 敷地までの道が狭いと、車幅の影響がそこで出ます

見落とされやすいのが4つ目でしょう。
駐車場そのものは広くても、そこへ入る道が狭ければ毎日その幅を通ることになります。
契約する前に、実際にその道を歩いて確かめておくと判断がぶれません。
そしてこの制約を満たす範囲で、はじめて車種の好みを持ち込む段階に入ります。

納車までにやること

車を決めたあとにも、やることがいくつか残っています。
順番を知っておくと、慌てずに済むはずです。

  1. 駐車場を確保する ── 保管場所の証明が必要になる地域があります。契約が先です
  2. 任意保険を申し込む ── 納車日から補償が始まるように日付を合わせます
  3. 必要な書類をそろえる ── 印鑑登録証明書などが要ることがあります
  4. 納車日を決める ── 保険の開始日と1日でもずれないように確認します

いちばん気をつけたいのが2つ目です。
納車の当日から運転するのに保険が始まっていない、という状態だけは避けてください。
販売店が手配してくれる場合もありますが、自分でも開始日を確かめておくほうが安全でしょう。

最初の一台で背伸びしない

これは私の意見ですが、はじめての車は、多少ぶつけても気に病まずに済むものを選ぶほうが、運転そのものを楽しめると思います。

慣れないうちは、駐車で擦ることも、縁石に乗り上げることもあるでしょう。
高い車だとそのたびに気持ちが沈みますし、修理費も相応にかかってしまいます。
それに最初の一台は、自分の使い方を知るための一台でもあるんです。
1年も乗れば、次に何が必要かがはっきり見えてくるでしょう。

ですから、いま欲しい車と、いま合う車を分けて考えてみてください。
欲しい車は次の機会に取っておいて、最初は取り回しと維持費で選ぶ。
この順番のほうが、結果として車のある生活が長続きすると思います。

よくある質問

免許を取ったら、すぐ車を買うべきですか

必要な用事があるかどうかで決めてください。
車でしか成り立たない用事が週1回以下なら、しばらく借りて様子を見る手もあります。
運転に慣れるという目的なら、レンタカーやカーシェアのほうが気楽に始められます。

新車と中古では、どちらがいいですか

手元の現金をどれだけ残したいかで、答えは変わってきます。
総額を抑えたいなら中古、故障の心配を減らしたいなら新車が向いています。
中古を選ぶときは、整備記録と保証の範囲を必ず確かめてください。

予算はどのくらい見ておけばいいですか

車両の価格ではなく、月にいくら出せるかから逆算するのが確実です。
車両の支払いに加えて、燃料、駐車場、保険、そして税金と車検の積み立てが乗ります。
この合計が上限に収まる範囲で車両を探すと、あとで苦しくなりません。

保険はどこで入ればいいですか

販売店で手配してもらう方法と、自分で複数社の見積もりを取る方法の2つです。
若いうちは金額が大きいので、比べる価値は十分にあるでしょう。
家族の等級を引き継げる制度が使えないかも、あわせて確認してみてください。

駐車場は先に借りるのですか

地域によっては、保管場所の証明がないと登録できません。
ですから駐車場の契約は、車の手続きより先になることがほとんどです。
月額は地域差が大きいので、車を決める前に相場を調べておくと予算がぶれません。

車種は何から絞ればいいですか

置く場所のサイズと、いちばん多い使い方の2つからです。
駐車場の幅と高さは動かせない条件なので、ここが最初の絞り込みになります。
そのうえで、ふだん何人で乗るかを基準にすると候補はかなり減ります。

まとめ

はじめての車で最初に決めるのは、車種ではありません。
本当に必要かどうかと、月にいくらまで出せるかの2つです。
この2つが決まっていれば、車種選びは自然と絞られていきます。

そして予算は、車両の支払いだけで組まないでください。
燃料と駐車場と保険、それに税金と車検の積み立てまで足した金額が、実際に出ていくお金です。
最初の一台は取り回しと維持費で選ぶほうが、車のある生活は続きやすいと思います。