カーリースとカーサブスクは何が違うのか|呼び方と、実際に違う4か所

カーリースとカーサブスクは何が違うのか|呼び方と、実際に違う4か所

呼び方は複数ありますが、指している仕組みはほぼ同じものです。

カーリースとカーサブスクは、ほとんど同じ仕組みを別の言葉で呼んだものです。
法律で区別されているわけでも、契約の形が決まっているわけでもありません。
ですから「どちらがいいか」という比べ方は、そもそも成り立たないんです。
実際に違ってくるのは名前ではなく、その契約に何が含まれていて、返すときにどうなるかという中身のほうでしょう。
同じ「カーサブスク」でも、会社が変われば月額に入っているものが変わります。
逆に「カーリース」と名乗っていても、中身はサブスクと呼ばれているものと同じ、ということが普通にあります。

言葉の出どころが違うだけ

なぜ呼び方が分かれているのかというと、それぞれ別の世界から借りてきた言葉だからです。
どちらが新しいとか、どちらが有利ということでもありません。

呼び方もともとの出どころ使われ方
カーリース企業が設備を長期で借りる契約を指す、事業や会計の言葉車を年単位で借りる仕組み全般
カーサブスク定額で使い続けるサービス全般を指す、消費者向けの言い方同じ仕組みを、身近な言葉に置き換えたもの
マイカーリース法人向けと区別するための言い方個人が自宅で使う前提であることを示す
個人向けカーリース同上マイカーリースとほぼ同じ意味

表の4つは、どれも同じ場所を指しています。
違うのは、どの業界の言葉を借りてきたかというだけなんです。
ですから比較サイトで「リースとサブスクの違い」という見出しを見かけたら、たいていは会社ごとのサービスの差を説明していると思ってください。

車の契約書を確認する

レンタカーだけは、制度上の扱いが違う

呼び方の違いに過ぎない3つとは別に、レンタカーだけははっきり線が引かれています。
ここは言葉の問題ではなく、制度の問題です。
有償で車を貸す事業には国土交通省の許可が要るのに対して、リースやサブスクはその対象ではありません。

項目レンタカーカーリース・カーサブスク
必要な許可貸し出す側に、有償で貸すための許可が要るその許可の対象ではない
ナンバー「わ」または「れ」から始まる一般の自家用ナンバー
登録の名義貸し出す会社のもの所有者はリース会社、使用者が契約者
期間時間・日単位年単位
車を選ぶその時点で空いている車から契約時に自分で指定する

見た目で分かるのはナンバーでしょう。
リースで乗っている車は、外から見るかぎり自分で買った車と区別がつきません。
職場や近所に知られたくないという理由でリースを選ぶ方もいますが、その点では確かに違いが出ます。

同じ呼び方でも、月額に入っているものが違う

ここが実際にいちばん差の出るところです。
「コミコミ」と書かれていても、何がコミなのかは会社によってばらつきます。

費目扱い
車両の代金どの契約でも月額に入っている
自動車税・自賠責保険・重量税入っていることが多い
登録にかかる費用入っていることが多い
車検の基本料金プランで分かれる。整備の費用は別のことがある
オイル交換・消耗品・タイヤメンテナンスのプランを付けるかどうかで変わる
任意保険別に自分で入る形が多い。組み込める会社もある
ガソリン代・駐車場代・高速代入っていない

上から3行目までは、どの会社でもだいたい同じです。
差が出るのは4行目から6行目で、ここを含めるかどうかで月額はかなり動きます。
ですから2社の月額を並べるときは、金額の前に、この3行がどうなっているかをそろえてください。
そろえないまま安いほうを選ぶと、車検のたびにまとまった出費が来ることになってしまいます。

▶ 見積もりを2社並べるときの手順
まず、両方の月額から「メンテナンスのプラン」を外した状態にそろえます。
次に、任意保険が入っているかどうかを確認して、入っていない側には自分で見積もった額を足します。
最後に、駐車場代を両方に足します。
ここまでやって、はじめて同じ土俵に乗ります。

名前を無視して、この4か所だけ見る

呼び方がどうであれ、契約書で確かめる場所は決まっています。
次の4つが分かれば、その契約がどういうものかはほぼ把握できるでしょう。

  1. 残価が設定されているか/設定されていると月額は下がりますが、返すときに精算が発生する形があります
  2. 月額に何が含まれるか/上の表の4行目から6行目をどう扱っているか
  3. 走行距離の上限/月あたりか年あたりか、超えたときにいくら請求されるか
  4. 途中でやめられるか/原則としてできない契約が多く、やめる場合の負担がどうなるか

この4つは、どれも契約が終わるときに効いてくる項目です。
申し込む前は月額にばかり目が行きますが、あとで問題になるのはこちら側なんです。

▶ 返すときの条件を先に確かめる
走行距離の制限と残価の精算、途中解約の扱いを具体的に見るならカーリース契約前の注意点にまとめてあります。
契約の内容を並べて比べる

契約書では、どの言葉を探せばよいか

サービスの呼び方が何であれ、契約書に並ぶ項目名はある程度そろっています。
ここを目印にすると、宣伝の文句に引っ張られずに読めるようになるんです。

探す言葉そこで分かること
賃貸借契約 / リース契約書類そのものの性質。レンタルなのか年単位の契約なのか
契約期間 / リース期間何年で終わるのか
残存価額 / 据置額 / 残価残価が設定されているかどうか。書かれていなければ設定なしのことが多い
契約距離 / 基準走行距離走行距離の上限。月あたりか年あたりかも見る
中途解約金 / 規定損害金途中でやめたときの負担
原状回復 / 返還時の条件傷や改造をどう扱うか

気をつけたいのは、これらが1枚の紙に収まっていない点でしょう。
申込書、契約約款、料金表の3つに分かれていることが多く、いちばん効いてくる条件は約款のほうに書かれています。
案内ページだけを読んで決めると、あとで「聞いていない」という話になりがちなんです。
申し込みボタンを押す前に、約款を開いて上の6つの語を検索してみてください。

法人向けの言葉が、そのまま出てくることがある

個人向けのページなのに、聞き慣れない用語が出てくることがあります。
もともと法人向けの仕組みから来ているので、言葉だけが残っているんです。

  • オープンエンド/契約のときに残価を示し、返すときにその金額と実際の価値を精算する形
  • クローズドエンド/残価の精算をしない形。月額は上がりやすいものの、返すときの追加負担が読みやすくなります
  • メンテナンスリース/整備の費用まで含めた契約。個人向けでは「メンテナンスプラン付き」と書かれることが多いものです
  • ファイナンスリース/整備を含まない、車両の費用だけの契約

個人で契約するときに関係してくるのは、上の2つでしょう。
返すときの負担を読みやすくしたいなら、クローズドエンドのほうが向いています。
月額を抑えたいならオープンエンドですが、精算の可能性を引き受けることになるので、そこは選び方の問題です。

名前で選ぶと、後から効いてくること

■ 比べ方を間違えているときの症状
「サブスクのほうが新しいから良さそう」と考えている ── 呼び方の流行であって、仕組みの新しさではありません。
月額の安い順に並べている ── 含まれるものがそろっていないので、順位そのものに意味がなくなります。
「コミコミ」の一語で判断している ── 何がコミなのかは会社ごとに違うため、確認しないと比べられません。
駐車場代を足していない ── どの契約でも別にかかるので、忘れると総額が大きくずれます。

2つ目は、比較サイトの表をそのまま信じたときに起きやすいところです。
表の作り手が、どの条件でそろえたのかまでは書かれていないことがあります。
手間はかかりますが、候補が2つか3つに絞れた時点で、自分で条件をそろえ直したほうが確実でしょう。

よくある質問

■ カーリースとカーサブスク、どちらを選ぶべきですか

呼び方で選ぶ意味はありません。
同じ仕組みなので、比べるのは会社ごとのサービス内容のほうになります。
月額に含まれるもの、走行距離の上限、返すときの条件。この3つをそろえて並べてください。

■ リースの車は、自分のものになりますか

契約の内容によって分かれます。
期間が終わったら返す形が基本ですが、そのまま買い取れる契約や、最後に自分のものになる契約もあるんです。
最終的にどうしたいかが決まっているなら、申し込む前にその扱いを確認しておいてください。

■ 途中で車種を変えることはできますか

原則としてできないと考えておいたほうがいいでしょう。
年単位で車を押さえる契約なので、途中の変更は解約に近い扱いになります。
家族が増える予定があるなら、契約の期間を短めにしておくか、その時点の人数で選んでおくほうが安全です。

■ 審査は、購入のローンと同じですか

審査があるという点は同じです。
ただ、見ている中身は会社ごとに違いますし、購入のローンとまったく同じ基準というわけでもありません。
月額を下げると通りやすくなる場合があるので、期間や車種を調整する余地は残しておいてください。

■ 中古車を対象にした契約もありますか

あります。
新車より月額は下がる一方で、契約できる期間が短めに設定されていることが多いんです。
見るところは新車のときと変わりませんので、残価の扱いと走行距離の上限を先に確かめてください。

まとめ

カーリースとカーサブスクは、同じ仕組みを別の言葉で呼んだものです。
違いを探すなら、名前ではなく契約の中身を見てください。
一方でレンタカーだけは、必要な許可もナンバーも登録の名義も違う、制度上の別物です。
見るべき場所は4つに絞れます。
残価の設定、月額に含まれるもの、走行距離の上限、途中でやめられるかどうか。
そして2社を並べるときは、金額の前に条件をそろえてください。
メンテナンスと任意保険と駐車場代の3つをそろえるだけで、見えていた順番が入れ替わることがあります。

▶ そもそもカーリースとは何か
残価の考え方と、契約が終わったときの選び方はカーリースとは|仕組み・メリット・デメリットで扱っています。