結婚・子どもの独立で車を見直すタイミングと選び方
結婚・子どもの独立で車を見直すタイミングと選び方
節目で見直すなら、まず使い方からです。
結婚や出産、子どもの独立といった節目に、車を見直そうと考える人は多いと思います。
ただ、そのとき変わっているのは、車種の好みではありません。
乗る人数、荷物の量、運転する人、置く場所、そして走る距離という5つのうち、どれが動いたのかを先に確かめておけば、選び直す方向は自然と決まってきます。
しかも、節目で本当に変わるのは、車種より「持ち方」のほうだったりします。
イベントで変わるのは、この5つ
まずは仕分けです。
自分の場合に何が動いたのかを分けてみてください。
全部が同時に変わることはめったになく、動くのはたいてい1つか2つでしょう。
| 変わるもの | 見るところ | 効いてくる判断 |
|---|---|---|
| 乗る人数 | ふだん何人で乗るか。最大ではなく平均で数えます | 車格と座席の数 |
| 荷物の量 | ベビーカー、部活の道具、介護用品など | 荷室の高さと開口部 |
| 運転する人 | 自分だけか、配偶者や親も運転するか | 取り回しと運転支援の要否 |
| 置く場所 | 駐車場の幅と高さ、実家の車庫 | サイズの上限 |
| 走る距離 | 年間の走行距離。通勤で使うかどうか | 持ち方そのもの |
いちばん下の行だけ、性質が違います。
走る距離が大きく変わったときは、車を替えるより、持ち方を変えるほうが効くことがあるんです。
週に一度しか乗らなくなったのに、ずっと所有し続けている、という状態がその典型でしょう。
結婚のとき
結婚のときに動きやすいのは、運転する人と置く場所で、それまでそれぞれが持っていた2台を1台にまとめるか、2台のまま持ち続けるか、という判断が出てきます。
1台にまとめれば維持費は半分近くまで下がりますが、使いたい時間が重なる問題が出てくるので、平日に2人とも車で通勤するなら、まとめるのは難しいでしょう。
片方が電車通勤なら、1台にして浮いたお金を別のことに回す、という判断は十分に成り立ちます。
どちらの車を残すかは、年式より、次の車検までの期間で決めると迷いにくいと思います。
子どもが生まれたとき
動くのは荷物と、運転する人です。
チャイルドシートを付けたうえで、ベビーカーが積めるかどうかが最初の関門になります。
- 後席のドア ── 抱えたまま乗せるので、スライドドアの有無で毎日の負担が変わります
- 荷室の開口部 ── ベビーカーは畳んでも大きいので、高さと幅を実測しておきます
- 後席の広さ ── チャイルドシートを付けると前席の位置も制限されます
- 配偶者が運転するか ── 運転に慣れていないなら、取り回しの優先度が上がります
気をつけたいのは、いちばん大変な時期に合わせて、車を大きくしすぎることです。
ベビーカーを毎日積む期間は、思っているより短く終わります。
そのあと10年近く、大きな車の駐車と燃料代を引き受けることになるんです。
数年で見直す前提にして、持ち方で調整するという考え方も、検討してみる価値があると思います。
頭金をかけずに新車へ乗る形についてはこちらの記事 で扱っています。

子どもが独立したとき
今度は一気に減ります。
荷物の量も乗る人数も減り、多くの家庭では走る距離まで一緒に落ちていくものです。
それでも、買い替える理由が見つからないまま、車検のたびに先送りして、大きな車に乗り続けている家庭は少なくありません。
でも、使わない大きさにも、税金や燃料代、駐車場代はかかり続けています。
年に数回の帰省や来客のために持て余しているなら、そのときだけ借りるほうが安く済むこともあるでしょう。
● 4人以上で乗った回数 ── 直近1年で数えてみてください。3回以下なら見直す時期です。
● 荷室を満載にした回数 ── こちらも年に数回なら、その日だけ借りる手があります。
● 年間の走行距離 ── 3,000kmを下回っているなら、持ち方から考え直す価値があります。
● 駐車のたびに気を使うか ── 毎日の負担は、年に数回の利便より重くなりがちです。
この4つのうち2つ以上あてはまるなら、車格を下げるか持ち方を変える検討に入っていいと思います。
転勤や引っ越しのとき
住む場所が変わると、置く場所と走る距離が同時に動きます。
都市部に移るなら、駐車場代が月に数万円単位で乗ってくることもあるでしょう。
用事を数えてみましょう。
確かめたいのは、車がないと成り立たない用事がいくつあるかです。
通勤、送り迎え、買い物、通院のうち、電車やバスで置き換えられるものを引いていくと、車が本当に必要かどうかが見えてきます。
置き換えられない用事が週に1回以下なら、手放して、必要なときだけ借りるほうが安くなることも多いはずです。
見直しの起点は、満期に置く
動くなら満期です。
いつ動くかで迷ったら、車検や保険の満期に合わせるのが、いちばん無駄の出ない方法です。
車検を通した直後に手放すと、その費用がほとんどそのまま消えてしまうからです。
車検は満了の2か月前から受けられるので(国土交通省の案内)、期限の直前に慌てて決める必要もありません。
満期の3か月くらい前から、車検の見積もりと下取りの相場を並べて考え始めてみてください。
この時期なら、車検を通して乗り続ける場合と、乗り替える場合の費用を、同じ条件で並べて比べられるうえに、どちらに決めても手続きに追われずに済みます。
ライフイベントのほうが先に来ても、次の満期までどうつなぐかを決めておけば、慌てずに済むでしょう。
車検の見積書の見方と3つの選択肢は車検のタイミングで買い替えるべき?費用の比べ方と3つの選択肢 にまとめました。

車種より、持ち方を先に決める
ここまで見てきたように、節目で変わるのは、車種の好みより使い方のほうです。
使い方が変わる周期が短い時期ほど、持ち方をどれだけ柔軟に動かせるかが効いてきます。
| 持ち方 | 向いている時期 | 弱いところ |
|---|---|---|
| 購入して長く乗る | 使い方がしばらく変わらない見通しがある | 途中で合わなくなると動きにくい |
| 数年で乗り替える前提 | 子どもの成長に合わせて変えたい | そのつど手数料と手間がかかる |
| リースや定額サービス | まとまった出費を避けたい、支出を平らにしたい | 契約期間の縛りと返却時の条件がある |
| 持たずに都度借りる | 週1回以下しか乗らない | 急な用事に弱い |
子育ての時期は、必要な大きさが数年ごとに変わっていくので、そこに「10年乗る」前提の買い方を当てはめると、途中で身動きが取りにくくなってしまいます。
反対に、子どもが独立したあとは使い方が落ち着くので、長く乗る買い方と相性がよくなるでしょう。
同じ家庭でも、時期によって合う持ち方は入れ替わるんです。
買い替えに踏み切れないとき
見直したほうがいいと分かっていても、なかなか動けない時期もありますよね。
その理由が、お金なのか、手間なのか、決めきれないことなのかで、打つ手は変わってきます。
- まとまった出費が出せない ── 頭金をかけない持ち方なら、初期の負担を後ろへずらせます
- 手続きが面倒 ── 満期に合わせて動くと、どのみち必要な手続きとまとめられます
- 次の車を決めきれない ── 期間を区切れる持ち方にすると、決断を先送りできます
- いまの車に愛着がある ── 費用の話とは別なので、そこは無理に切り離さなくて構いません
多いのは、たぶん3つ目です。
この先どんな使い方になるか読めないから決められない、という状態ですね。
そういう時期こそ、契約期間を区切れる持ち方が向いています。
数年後にもう一度考えると決めてしまえば、いま完璧に選ぼうとしなくて済むからです。
決め方の順番
最後に、迷ったときの進め方を並べておきます。
- 変わった項目を特定する ── 冒頭の5つのうち、どれが動いたかを書き出します
- いちばん多い使い方で決める ── 年に数回の場面を基準にしないことが大事です
- 置く場所の制約を確認する ── ここは上限なので、先に潰しておきます
- 次の満期までの費用を出す ── 乗り続ける場合の金額が判断の基準になります
- 持ち方を3つ並べて比べる ── 同じ年数で総額を出すと、はじめて横並びになります
間違えやすいのは2番目です。
年に2回の帰省のために3列シートの車を選ぶと、残りの363日をその大きさで過ごすことになります。
その日だけ借りる、という手があることも、選択肢に入れておいてみてください。
よくある質問
結婚したら車は1台にまとめるべきですか
使う時間が重なるかどうかで決まります。
2人とも車で通勤しているなら、まとめると生活が回らなくなってしまうでしょう。
片方が電車通勤なら、1台にして浮いたお金を別のことに回す、という判断は現実的です。
子どもが生まれたら、すぐ大きい車に替えたほうがいいですか
急がなくて大丈夫です。
いまの車にチャイルドシートとベビーカーが積めるなら、まずはそのままで様子を見てもいいと思います。
替えるとしても、いちばん大変な時期に合わせて大きくしすぎないのがおすすめです。
子どもが独立しました。車は小さくすべきですか
まずは数えてみましょう。
直近1年で4人以上乗った回数と、年間の走行距離です。
どちらも少ないなら、車格を下げるか、持ち方を変えるかを考えていい段階でしょう。
帰省や来客のときだけ大きな車を借りる、という組み合わせもあります。
買い替えるならいつが得ですか
車検や保険の満期に合わせるのが、いちばん無駄が出ません。
車検を通した直後に手放すと、その費用が戻ってこないからです。
満期の3か月前から準備を始めれば、比べる時間も十分に取れます。
年に数回しか乗りません。手放すべきでしょうか
必要な用事が、電車やバスで置き換えられるかどうかで考えてみてください。
置き換えられない用事が週1回以下なら、必要なときだけ借りるほうが安くなることが多いはずです。
ただ、急な通院や送り迎えがある家庭は、その安心も金額に含めて考える必要があります。
転勤が多く、住む場所が定まりません
そういう時期は、長く乗る前提の買い方とは相性がよくありません。
駐車場代も地域によって大きく変わるので、毎月の固定費が読みにくくなります。
契約期間を短めに区切れる持ち方を選んでおくと、身動きが取りやすいでしょう。
まとめ
節目で車を見直すとき、最初にやるのは車種探しではありません。
乗る人数、荷物、運転する人、置く場所、走る距離のうち、どれが動いたのかが分かれば、選び直す方向は決まります。
選ぶ基準は、年に数回の場面ではなく、いちばん多い使い方に置いておきましょう。
動く時期は、車検や保険の満期に合わせるのが、いちばん無駄がありません。


