カフェインとの上手な付き合い方|1日の適量と飲むタイミング
カフェインとの上手な付き合い方|1日の適量と飲むタイミング
目安として挙げられる量を押さえたうえで、就寝時刻から逆算して最後の一杯を決める考え方をまとめました。
カフェインの話は杯数で語られがちですが、暮らしのなかで効いてくるのは時刻のほうです。
同じ3杯でも、朝と昼に飲むのと、夕方以降に飲むのとでは夜への響き方がまるで違います。
ですから決めるべきなのは何杯までかではなく、最後の一杯を何時にするかのほうなんです。
目安の量にも触れますが、それは自分の飲み方を測るための物差しとして使ってください。
ただ、量の調整より先に相談したほうがいい場合があります。
量を調整する前に、相談したほうがいい場合
次のような状況にあてはまるなら、自分で加減する前に医師や薬剤師に相談してください。
- 動悸や手の震え、強い不安が続いている
- 妊娠中、授乳中である
- 持病があり、薬を飲んでいる
- 胃の痛みや不快感が続いている
- 眠れない状態が何週間も続いている
カフェインの効き方は人によって幅があり、薬との関係も一律ではありません。
ここから先は、そうした事情のない方が日々の飲み方を整えるための話として読んでいただければと思います。
なお妊娠中の摂取量については、公的機関の示す目安が別に設けられているので、かかりつけの医師に確認してください。
カフェインが何をしているのか
カフェインは、眠気を感じにくくする働きが知られている成分です。
元気を注ぎ足しているのではなく、眠気の合図を受け取りにくくしていると考えると分かりやすいでしょう。
ですから疲れそのものがなくなるわけではなく、感じ方が後ろにずれているだけなんです。
この見方をすると、夜に飲んだときに何が起きるかも想像がつきます。
眠気の合図が届きにくいまま布団に入ることになるので、寝つきに影響が出やすくなります。
眠れたとしても、途中で目が覚めやすいと感じる方もいるようです。
つまり夜の一杯は、飲んだ時点ではなく数時間後に効いてくるわけです。
目安として挙げられる量
量の目安は、各国の機関がそれぞれ示しています。
健康な成人で1日あたり400mg程度、一度に飲む量としては200mg程度という数字が挙げられることが多いようです。
これをコーヒーに置き換えると、だいたい1日3杯から4杯という計算になります。
| 飲み物 | 1杯あたりの目安 | 補足 |
|---|---|---|
| コーヒー(150ml) | 90mg前後 | 淹れ方や豆の量で変わります |
| 紅茶(150ml) | 30mg前後 | 茶葉の量と抽出時間で動きます |
| 緑茶(150ml) | 30mg前後 | 玉露はこれよりかなり高くなります |
| エナジードリンク | 商品によって大きく違う | 表示を確認してください |
| デカフェのコーヒー | ごく少量 | ゼロではありません |
この数字は目安として挙げられることが多い値で、実際の量は淹れ方や商品でかなり動きます。
ですから細かく計算するより、自分が1日に何杯飲んでいるかを把握するほうが役に立つでしょう。
意外に多いのは、コーヒー以外から入ってくる分です。
午後の紅茶や緑茶、栄養ドリンクまで足すと、思っていた杯数を超えていることがあります。
飲み物ごとの含有量は、厚生労働省のカフェインの解説に比較できる形で出ています。

杯数より、最後の一杯の時刻
ここがこの記事のいちばん伝えたいところです。
体に入ったカフェインは、時間をかけて少しずつ減っていきます。
半分になるまでに数時間かかるとされていて、この時間には個人差がかなりあるんです。
つまり夕方に飲んだ一杯は、寝る時刻になってもまだ半分ほど残っている計算になります。
最後の一杯の時刻 = 就寝時刻 − 6時間から8時間
● 23時に寝る方 ── 15時から17時が目安になります。
● 0時に寝る方 ── 16時から18時。夕食後の一杯は外すことになります。
● 寝つきが悪いと感じている方 ── まず8時間側から試してみてください。
この時刻を決めてしまえば、日中に何杯飲むかはそれほど神経質にならなくて済みます。
杯数を数えるのは続きませんが、時刻を決めるだけなら守りやすいと思います。
そして自分に合う時間は、試しながら見つけていくものです。
寝つきが変わらないなら1時間早める、それでも変わらないならもう1時間、というように寄せていってください。
一日のなかの置き方
最後の一杯を決めたら、それより前の時間帯をどう使うかです。
ここは体感で調整して構いませんが、いくつか目安になる考え方があります。
- 起きてすぐより、少し時間をおいてから ── 朝食と一緒くらいの時間帯が落ち着きます
- 昼食のあと ── 午後の眠気に合わせる形になります
- 会議や作業の前 ── 効き始めるまでに時間がかかるので、少し前に飲みます
- 夕方以降は、量より種類を変える ── デカフェやハーブティーに切り替える手があります
いちばん下の項目は、飲む習慣そのものを手放さずに済む方法です。
一杯を飲むという行為には、休憩を区切る役割もあります。
そこを丸ごとやめてしまうより、中身を入れ替えるほうが続きやすいでしょう。
効き方には、かなりの個人差がある
同じ量を飲んでも、平気な人と眠れなくなる人がいます。
体格や年齢のほか、ふだんどのくらい飲んでいるかによっても感じ方は変わってくるようです。
ですから他人の杯数を基準にしても、あまり参考になりません。
自分の境目を知りたいなら、1週間ほど同じ条件で試してみるのが早い方法です。
最後の一杯の時刻だけを1時間ずつ動かして、寝つきがどう変わるかを見てください。
2週間もあれば、自分にとっての区切りがだいたい見えてくるはずです。
空腹のときに飲むかどうか
空腹時のコーヒーで胃が重くなると感じる方は、少なくありません。
こればかりは体質によるところが大きいので、無理に空腹時に飲む必要はないでしょう。
気になるなら、食後に回すか、ミルクを入れて飲む形にしてみてください。
朝いちばんの一杯を習慣にしている方は、朝食と一緒にする形へずらすだけでも変わります。
不快感が続くようなら、そこは飲み方の工夫ではなく相談する場面です。
減らすなら、少しずつ
量を減らそうと決めたとき、いきなりゼロにするやり方はあまりすすめられません。
急に減らすと頭が重く感じる、という声はよく聞かれます。
- まず最後の一杯の時刻を早める ── 杯数はそのままでも、夜への影響は減らせます
- 1杯だけデカフェに置き換える ── 飲む習慣を残したまま量を落とせます
- 薄めに淹れる ── 粉の量を減らすと、そのぶん摂る量も下がります
- 2週間ごとに1杯ずつ減らす ── 急がないほうが定着します
この順番なら、生活の形を変えずに量だけを落としていけます。
とくに2つ目は効果が分かりやすく、夕方以降の一杯をそのまま残せるのが利点でしょう。
反対に、やってしまいがちなのが、思い立った日にいきなりゼロにしてしまうやり方です。
数日で元に戻ってしまうことが多く、そのたびに気持ちの負担だけが積み上がっていきます。
減らす期間を決めておいて、そこまでは多少ゆるくても構わないと考えておくほうが続きます。
デカフェの選び方と、通常のコーヒーとの使い分けはデカフェ・カフェインレスコーヒーの選び方|妊娠中・就寝前にも にまとめました。
量を減らしても、楽しみは減らさない
杯数を落とすと決めたときこそ、一杯の質を上げる意味が出てきます。
3杯を1杯にするなら、その1杯を丁寧に淹れたほうが満足度は下がりません。
豆を焙煎日の近いものに変える、挽きたてにする、時間を取って飲む。
どれも量とは関係なく効いてくる部分です。
朝の一杯だけを残す形にするなら、そこに手をかけるほうが納得しやすいと思います。
焙煎したての豆を試せるお試しセットはこちらの記事 で紹介しています。
よくある質問
コーヒーは1日何杯までが目安ですか
健康な成人で1日400mg程度という数字が挙げられることが多く、コーヒーなら3杯から4杯にあたります。
ただし紅茶や緑茶からも入ってくるので、コーヒーだけで数えると多くなりがちです。
体質による差も大きいので、数字より自分の体感を優先してください。
夜にコーヒーを飲むと眠れなくなります
カフェインが体から減るまでには時間がかかるので、夕方以降の一杯が残っている可能性があります。
就寝時刻の6時間から8時間前を最後の一杯にして、様子を見てみてください。
それでも変わらない場合は、飲み方以外の原因も考えられます。
空腹時にコーヒーを飲んでも大丈夫ですか
平気な方もいれば、胃が重く感じる方もいます。
気になるなら食後に回すか、ミルクを入れて飲む形にしてみてください。
不快感が続くようなら、飲み方を工夫するより相談したほうが安心です。
カフェインを減らしたいけれど、コーヒーはやめたくありません
やめる必要はないと思います。
最後の一杯の時刻を早める、1杯をデカフェに置き換える、薄めに淹れる。
この3つを組み合わせれば、習慣を残したまま量だけを落とせます。
デカフェならいくら飲んでもいいですか
デカフェもカフェインがゼロではないので、いくらでもというわけにはいきません。
とはいえ通常のコーヒーに比べればごく少量なので、夕方以降の置き換えには向いています。
表示の数値を一度確かめておくと、自分の総量も把握しやすくなるでしょう。
毎日飲んでいると効かなくなりますか
飲み慣れると感じ方が変わってくる、という話はよく聞かれます。
量を増やす方向で対応すると、そのぶん夜への影響も大きくなってしまいます。
効きにくいと感じるときは、増やすより一度間隔をあけるほうが向いているかもしれません。
まとめ
カフェインとの付き合い方は、杯数ではなく時刻で決めるとうまくいきます。
就寝時刻から6時間から8時間さかのぼって、そこを最後の一杯にする。
この1本の線を引くだけで、日中の飲み方はかなり自由にできます。
そして減らすときは、急がずに少しずつ。
1杯をデカフェに置き換えるところから始めれば、習慣を手放さずに調整できます。
体調に不安があるときは、量の工夫より先に相談してください。


