既卒の面接で「空白期間は何をしていたか」と聞かれたら

既卒の面接で「空白期間は何をしていたか」と聞かれたら

事実を短く話して、いまの行動につなげましょう。

既卒で正社員の面接を受けると、「卒業してから、何をしていたんですか?」と聞かれることが多いと思います。
この質問が来ると分かっていて、正直怖い…という人もいるのではないでしょうか。

何もしていなかったと思われたくないですよね。

ただ、面接官は空白そのものを責めたくて聞いているわけではなく、見ているのはおそらく、その期間の中身というより、そこからいまどう動いているかでしょう。
空白を埋める話を作ろうとすると、細かく聞かれたときに答えが続かず、かえって詰められてしまうかもしれません。

過ごし方の型ごとに、答え方の例を用意したので、自分に近いものから読んでみてください。

空白期間の質問で確かめていること

既卒の応募者に空白期間を聞く理由は、採用する側から見ると、おそらく2つです。
ひとつは、正社員として働き始めてから、また途中で離れてしまわないかという心配で、もうひとつは、なぜいま正社員を目指しているのか、その理由に本人なりの筋が通っているかどうかでしょう。

過ごし方が立派だったかどうかは、思っているほど重く見られていないと思います。

■ 答えに入っていればいい3つ
● 事実 ── 何をして過ごしていたのかを、期間とあわせて一言で。
● 気づいたこと ── その期間を経て、自分の考えの何が変わったのか。
● いまの行動 ── 正社員を目指して、すでに何を始めているのか。

中でも大きいのが、3つ目の「いまの行動」です。

とはいえ、大げさなことでなくて大丈夫です。
応募書類を準備している、求人を見て職種を絞った、生活のリズムを整え始めた、くらいの小さな行動で十分でしょう。
過去の話だけで終わらず、いまの行動まで話がつながると、面接官の心配もかなり小さくなるはずです。

既卒の採用は、新卒と同じように、職務経験より入社後に伸びるかどうかを見る採用に近いと思います。
だからこそ、過去の実績の大きさより、いま自分で動けているかどうかが判断の材料になるのでしょう。
そう考えると、少し気が楽になりませんか?

既卒の面接に向かう

過ごし方の型ごとの答え方

空白期間の過ごし方は人それぞれですが、答え方はおおむね4つの型に分けられます。
どの型でも、「事実」「気づいたこと」「いまの行動」の3段で組み立てる点は同じです。

過ごし方事実として伝えること気づいたこといまの行動
アルバイトをしていた期間と、任されていた仕事の範囲続ける中で見えた、自分に合う働き方その働き方ができる職種に絞って応募している
資格や勉強をしていた何を学び、結果はどうだったか学んだことのうち、仕事で使えるもの学んだ内容を活かせる求人を選んでいる
就職活動を続けていた卒業後も就職活動を続けていたことうまくいかなかった原因の、自分なりの見立て見立てを踏まえて、応募の仕方を変えている
何もしていなかった動けなかった時期があったことを短く動き出すきっかけになったこと正社員を目指して始めたこと

アルバイトをしていたとき

アルバイトをしていたなら、空白ではなく、働いていた期間として話してかまいません。
期間と任された範囲を、短く伝えるのが基本です。
たとえば、こんな具合です。

「卒業後の2年間、飲食店のアルバイトで、仕込みから閉店作業までを任されていました。」

そのうえで、なぜいま正社員を目指すのかを、その経験の中から一言添えてみてください。
アルバイト経験そのものの伝え方は、アルバイト経験しかないとき、正社員の面接で何を話すかが参考になるはずです。

資格や勉強をしていたとき

不合格だったとしても、隠す必要はありません。
「○○の資格を目指して勉強していましたが、合格には届きませんでした」と、事実はそのまま伝えてかまいません。
そのうえで、学んだ内容のうち仕事で使えるものを挙げれば、話はつながります。

気をつけたいのは、勉強していたと言いながら、何をどこまで学んだのかを具体的に話せない形です。
学んだ範囲と期間は、面接の前に自分の言葉で話せるようにしておくと安心です。

就職活動を続けていたとき

この場合は、うまくいかなかった原因を自分なりにどう見ているかが問われやすいでしょう。
「応募する業界を絞りすぎていた」「面接の準備が足りなかった」など、自分の側の原因を一つ挙げてみてください。
それで十分だと思います。

環境や景気のせいだけにすると、「同じ状況になったら、また止まってしまうのでは」と受け取られかねません。

何もしていなかったとき

いちばん答えにくい型ですよね。
それでも、ごまかさずに話すほうが、結果的にはずっと楽だと思います。

「卒業後しばらくは、何をしたいのか決められず、動けない時期がありました。」

このくらい短く認めてしまってかまいません。
大切なのはその後で、何がきっかけで動き出したのか、いま何を始めているのかを具体的に話すことです。

体調などの事情があった場合も、詳しく話す必要まではないはずです。
いまは働くうえで支障がないことを伝えれば、それで十分でしょう。

ごまかした答えが崩れる理由

空白期間を埋めるために、実際より多く勉強していたことにしたくなるかもしれません。
やっていない活動を話したくなるのも、自然な気持ちだと思います。

ただ、面接では、答えのあとにその中身を一段深く聞かれることが多いものです。
何の勉強をどのくらいしたのか、なぜその資格だったのか、といった具合です。
そこで作った話はすぐに続かなくなり、話に詰まった瞬間、空白期間そのものより、ごまかそうとしたことのほうが強く印象に残ってしまうでしょう。
これは避けたいですよね。

■ 空白期間の答えで避けたい形
● 活動を盛る ── やっていない勉強や活動を話すと、深掘りされた時点で詰まります。
● 長く言い訳する ── 事情の説明が長いほど、いまの話にたどり着けなくなります。
● 他人のせいにする ── 家族や景気だけを理由にすると、本人の意思が見えなくなります。
● いまの行動がない ── 過去の話で終わると、また離れるのではという不安が残ったままです。

盛った答えと事実の答えは、最初の一言だけなら大きな差がないように見えます。
差が出るのは、2問目と3問目の深掘りに入ってからです。

事実なら、聞かれた分だけ具体的に話を足していけますよね。
作った話は、足すたびに新しい作り話が必要になり、どこかで前の答えと食い違ってしまいます。

空白期間の話し方を整理する

「なぜ新卒で就職しなかったのか」とのつなぎ方

既卒の面接では、空白期間とあわせて「なぜ新卒のときに就職しなかったのですか」と聞かれることもよくあります。
この2つは、別々に答えるより一本の話としてつなげておくほうが、自然に聞こえると思います。

たとえば、こんな流れです。

「在学中は進路を決めきれず、就職活動を途中でやめてしまいました。」

「卒業後のアルバイトで発注を任されるうちに、責任を持って続けられる仕事に就きたいと考えるようになりました。」

新卒時の事実のあとに、空白期間の気づきをつなげる形です。
最後に、いまその考えのもとで何をしているかを添えれば、過去から現在までが一つの流れになります。

新卒時の理由と空白期間の話が食い違っていると、どちらかを作ったように見えてしまうかもしれません。
面接の前に一度、新卒時から現在までを通して声に出してみると、つながりの弱いところが見つかるはずです。

地方から東京での就職を考えている人もいるかもしれません。
その場合は、使う窓口や進め方の違いを地方から東京へ就職する|フリーターと既卒が使う経路は、転職とは別で確かめておくと、準備の順番を間違えずに済むでしょう。

よくある質問

■ 空白期間が3年以上あっても、正社員を目指せますか

目指せると思います。
空白の長さだけで決まるわけではないからです。
いま何をしているかが見られる点は、同じはずです。
期間が長いほど、いまの行動を具体的に話せるように準備しておくと安心です。

■ 空白期間のことは、履歴書にも書くべきですか

書き込む必要はないと思います。
履歴書の職歴欄に空白期間の説明は必要なく、聞かれたときに面接で話す形で足ります。
自己PRや志望動機の欄で、いまの行動に触れておくと、面接での話にもつなげやすくなるでしょう。

■ 家族の事情で働けなかった場合は、どう話せばいいですか

詳しく話す必要はありません。
「家族の事情で、しばらく家を離れられない時期がありました」程度で十分です。
そのうえで、いまはその事情が落ち着いていて、働くことに支障がないと伝えておくと安心です。

■ 空白期間の答えは、どれくらいの長さで話せばいいですか

短めがおすすめです。
事実、気づいたこと、いまの行動の3段を、ひと息で話しきれる程度が目安です。
そのくらいの長さなら、面接官も次の質問を出しやすいはずです。
答えの長さの考え方は、面接の答えは、どれくらいの長さが適切かも参考にしてみてください。

■ 面接の練習は、どこでできますか

一人で声に出して練習するだけでも、答えの長さや詰まりやすい箇所は見えてきます。
公的な窓口も使えます。
ハローワークが面接セミナーなどの就職活動の支援を案内しているので、近くの窓口で確かめてみてください。

まとめ

既卒の面接で空白期間を聞かれたとき、見られているのは、期間の中身よりも、そこからいまどう動いているかだと思います。

アルバイトでも勉強でも、何もしていなかった期間でも、まずは事実を短く伝えてみてください。
そこから、気づいたこと、いまの行動へとつなげていけば十分です。

空白を埋める話を作るより、ありのままを短く話すほうが、深掘りされても崩れにくいはずです。
「なぜ新卒で就職しなかったのか」とあわせて、一本の流れにしておくと安心です。

準備ができていれば、この質問への怖さもずいぶん小さくなるはずです。

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