デカフェ・カフェインレスコーヒーの選び方|妊娠中・就寝前にも
デカフェ・カフェインレスコーヒーの選び方|妊娠中・就寝前にも
表示の読み方と製法の違いを押さえたうえで、選ぶときの3点と、おいしく淹れるこつをまとめました。
デカフェを選ぶうえで最初に知っておきたいのは、カフェインがゼロではないという点です。
ごく少量は残っていて、そこは商品によっても違います。
ここを踏まえておくと、表示の見方も、通常のコーヒーとの使い分け方も変わってきます。
言葉の意味と製法が分かってしまえば、店頭で見るところは3点に絞れます。
なお妊娠中や授乳中の方は、量の目安が別に示されています。
そちらのほうが先です。
妊娠中・授乳中の方は、先に相談を
妊娠中や授乳中のカフェインについては、公的な機関がそれぞれ目安を示しています。
ただ、体調や経過は人によって違うので、この記事で具体的な量をおすすめすることはしません。
まずはかかりつけの医師や助産師に確認して、そのうえで飲み方を決めてください。
そのときに知っておくと役に立つのが、デカフェもゼロではないという事実でしょう。
商品によって残っている量は違いますし、1日に何杯飲むかでも合計は変わってきます。
相談するときは、表示に書かれた数値と、1日に飲みたい杯数をあわせて伝えると話が早く進みます。
この記事の残りは、そのうえで商品を選ぶための話として読んでいただければと思います。
妊娠中の目安として挙げられている量は、厚生労働省のカフェインの解説に海外機関の数値とあわせて載っています。
デカフェ・カフェインレス・ノンカフェインの違い
似た言葉が並んでいて紛らわしいので、まず整理しておきます。
指しているものが違うので、置き換えて使うことはできません。
| 言葉 | 指しているもの | カフェインの量 |
|---|---|---|
| デカフェ、カフェインレス | コーヒーからカフェインを取り除いたもの | ごく少量が残ります |
| ノンカフェイン | 麦茶やルイボスなど、もとから含まない飲み物 | 含まれません |
| 通常のコーヒー | そのまま焙煎して淹れたもの | 1杯90mg前後が目安として挙げられます |
日本では、一定の割合以上を取り除いたものをカフェインレスと表示できる決まりがあります。
ですから「カフェインレス」と書かれていても、残っている量は商品ごとに違うわけです。
完全に避けたい事情があるなら、コーヒー以外のノンカフェインの飲み物を選ぶことになります。
とはいえ、コーヒーの味と香りを残したまま量を落とせるのがデカフェの利点でしょう。

カフェインの抜き方は3つある
どうやって取り除いているかは、味にも関わってきます。
大きく分けると3つで、袋の裏や商品ページに書かれていることが多いところです。
| 製法 | やり方 | 特徴 |
|---|---|---|
| 水を使う方法 | 生豆を水に浸して、カフェインを移してから戻します | 薬品を使わない点が選ばれる理由になります |
| 二酸化炭素を使う方法 | 高い圧力をかけた二酸化炭素でカフェインだけを取り出します | 風味が残りやすいとされます |
| 溶媒を使う方法 | 専用の液体でカフェインを取り除きます | 広く使われている方法です |
どれが優れているという話ではなく、選ぶ基準が人によって違うという話です。
薬品を使わない方法を選びたいなら、表示で製法を確かめてください。
書かれていない商品もありますが、その場合は問い合わせれば教えてもらえることが多いでしょう。
なお、どの製法でも風味は多少変わるので、そこは通常のコーヒーとは別物として楽しむほうが気楽です。
店頭で見る3点
選ぶときに見るところは、実はそれほど多くありません。
次の3つに絞れば、袋を手に取ってすぐ判断できます。
- 製法 ── こだわりがあるなら最初に見ます。表示がなければ問い合わせます
- 焙煎日 ── ここは通常のコーヒーとまったく同じで、新しいほど有利です
- 焙煎度 ── 中深煎り以上を選ぶと、味の物足りなさを感じにくくなります
見落とされがちなのが2つ目です。
デカフェだからといって、鮮度が関係なくなるわけではありません。
焙煎から時間がたてば香りは抜けていきますし、むしろ味が軽いぶん、その差が出やすい面もあるんです。
デカフェの棚は回転が遅いこともあるので、焙煎日の表示は意識して見てください。
味が薄いと言われる理由
デカフェは物足りないという評価を耳にすることがあります。
理由はいくつかあって、そのうちのいくつかは自分で対処できるものです。
- 加工の工程で風味の一部が失われる ── これは製法による差があります
- 焙煎から日がたっている ── 棚の回転が遅い商品を選んでしまった場合です
- 通常のコーヒーと同じ淹れ方をしている ── 条件を少し変えると印象が変わります
- 浅めの焙煎度を選んでいる ── もともと軽い味わいなので、さらに軽く感じます
このうち下の3つは、選び方と淹れ方で手を打てます。
ですから一度飲んで合わなかったからといって、デカフェ全体をあきらめるのは早いかもしれません。
淹れ方の側でできる調整は、次の節にまとめました。
おいしく淹れるための調整
通常のコーヒーと同じ手順で淹れると、薄く感じることがあります。
加工の工程を経ているぶん、条件を少し寄せてやるとちょうどよくなるんです。
● 粉を1gから2g増やす ── いちばん効きやすい調整です。
● お湯を少し高めにする ── 90度台の前半あたりまで上げてみてください。
● 蒸らしを長めに取る ── 膨らみにくいので、40秒ほど待つと落ち着きます。
● 中深煎り以上を選ぶ ── 淹れ方ではなく豆選びの側の調整になります。
すべてを一度に変えず、粉の量から順に試すと自分の好みに合わせやすくなります。
蒸らしのときに膨らまないのは、豆が古いからとはかぎりません。
デカフェは加工の過程でガスが抜けやすく、そもそも膨らみにくい傾向があります。
ここは失敗ではないので、時間だけ確保して次の注ぎに進んでください。
通常のコーヒーとの使い分け
デカフェに全部を置き換える必要はありません。
時間帯で分けると、無理なく量だけを落とせます。
| 時間帯 | 選ぶもの | 考え方 |
|---|---|---|
| 朝 | 通常のコーヒー | ここは香りを楽しむ一杯として残します |
| 昼過ぎまで | 通常のコーヒー | 夜まで時間があるので影響が出にくい時間帯です |
| 夕方以降 | デカフェ | 習慣を残したまま、夜への影響を抑えられます |
| 就寝前 | デカフェ、またはノンカフェイン | 温かい飲み物として楽しむ位置づけになります |
この分け方なら、コーヒーを飲むという習慣そのものは手放さずに済みます。
一日を通してデカフェにするより、続けやすい方も多いのではないでしょうか。
そして朝の一杯を残すなら、そこは焙煎日の近い豆で丁寧に淹れる価値があります。
焙煎したての豆を試せるお試しセットはこちらの記事 で紹介しています。
就寝時刻から逆算する考え方はカフェインとの上手な付き合い方|1日の適量と飲むタイミング にまとめました。
デカフェが役に立つ場面
カフェインを避ける事情がある方だけのものだと思われがちですが、使いどころはもう少し広くあります。
次のような場面では、選択肢として持っておくと生活が動かしやすくなるでしょう。
- 夕食後にコーヒーを飲みたい ── 習慣を残したまま、夜への影響を抑えられます
- 1日に何杯も飲んでいる ── 後半の数杯を置き換えると、総量を落とせます
- 夜に人を招く ── 相手の事情が分からないときでも出しやすくなります
- 体調が優れない日 ── 温かい飲み物としてだけ楽しみたい日にも合います
2つ目は、量を減らしたい方にとっていちばん現実的なやり方だと思います。
飲む回数を我慢するより、中身を入れ替えるほうが無理がありません。
置き換えたぶんの一杯も、豆と淹れ方を整えれば十分に楽しめます。
保存は通常のコーヒーと同じ
デカフェだから特別な保存が要る、ということはありません。
酸素と湿気と光と熱を避けて、2週間ほどで飲み切る形が基本になります。
ただ、通常のコーヒーより飲む頻度が低い方は多いと思います。
夕方以降だけに使うなら、月に使う量は半分以下になるでしょう。
その場合は買う袋を小さくするか、小分けにして冷凍しておくほうが最後までおいしく飲めます。
冷凍の手順と容器の選び方はコーヒー豆・粉の正しい保存方法|鮮度を長持ちさせるコツ で扱っています。
よくある質問
デカフェはカフェインがゼロですか
ゼロではありません。
一定の割合以上を取り除いたものがカフェインレスとして表示されていて、ごく少量は残っています。
完全に避けたい事情があるなら、麦茶やルイボスなどのノンカフェインを選ぶことになります。
妊娠中はデカフェなら安心ですか
この記事で安心だと言い切ることはできません。
目安の量は公的機関が示していますが、体調や経過によって考え方は変わります。
表示の数値と飲みたい杯数を持って、かかりつけの医師に相談してください。
デカフェは味が薄いと聞きましたが本当ですか
加工の工程を経ているので、通常のコーヒーとは風味が変わります。
ただ、焙煎日の新しいものを選んで、粉を少し増やして淹れると印象はかなり変わります。
中深煎り以上を選ぶのも、物足りなさを感じにくくする方法のひとつです。
どの製法のデカフェを選べばいいですか
味だけで言えば、二酸化炭素を使う方法は風味が残りやすいとされています。
薬品を使わない点を重視するなら、水を使う方法が選ばれることが多いところです。
どれも流通しているものなので、自分が何を優先するかで決めてください。
インスタントのデカフェでもいいですか
手軽さを優先するなら、選択肢として十分だと思います。
香りを楽しみたい場面では豆から淹れるほうが向いていますが、両方持っておく形でも構いません。
夕方以降の一杯を手早く済ませたい日には、インスタントのほうが続くこともあります。
子どもが飲んでも大丈夫ですか
ゼロではないので、ここも一律には答えられません。
年齢や体重によって考え方が変わるところなので、心配なら小児科で相談してください。
温かい飲み物として選ぶなら、もとから含まないノンカフェインのほうが分かりやすいでしょう。
まとめ
デカフェはカフェインゼロではなく、ごく少量が残っています。
ここを知ったうえで選ぶと、表示の見方も使い分け方も変わってきます。
店頭で見るのは、製法と焙煎日と焙煎度の3点で足ります。
そして味が物足りないと感じたら、粉を少し増やして蒸らしを長めに取ってみてください。
朝は通常のコーヒー、夕方以降はデカフェという分け方なら、習慣を残したまま調整できます。
妊娠中や授乳中の方は、量の判断だけは必ず医師に確認してください。


