「なんとなく不調」を4つに分ける|受診の線引きと2週間の記録
「なんとなく不調」を4つに分ける|受診の線引きと2週間の記録
はっきりした症状はないのに、ずっと調子が出ない。その状態は、4つに分けると手が打てる大きさになります。ただし分ける前に、外しておくべき場合があります。
「なんとなく不調」は、睡眠・食事・活動量・気分の4つに分けると扱えるようになります。
どれかひとつが先に崩れて、それが残りへ波及している形が多いからです。
ただし、分けるより先に外しておくべき場合があります。
自己対処の範囲を超えたサインが出ているなら、記録を取っている場合ではないんです。

記録を取るより先に、受診したほうがいい場合
次のどれかに当てはまるなら、セルフケアの前に医療機関で相談してください。
- 意図していないのに体重が落ちた(半年で5%程度が目安として挙げられることが多い)
- 熱が続いている、寝汗で寝具が濡れるほど汗をかく
- 息切れや動悸が、以前より明らかに強い
- 便や尿に血が混じる、不正出血がある
- 夜中に目が覚めるほどの痛みがある
- だるさが1か月以上続いていて、休んだ日も戻らない
- 気分の落ち込みや興味のわかなさが、2週間以上続いている
最後の2つは、体の検査をしても数値に出ないことがあります。
それでも相談する対象であることは変わりません。
「検査で異常がなかったから気のせい」という受け取り方だけは、しないでいただきたいと思います。
「なんとなく」という言葉が扱いにくい理由
「なんとなく不調」は、原因が分からないという意味ではありません。
まだ言葉になっていない、という意味なんです。
言葉になっていないものは、対処のしようがありません。
だから最初にやるのは、原因を当てにいくことではなく、状態を分けるほうなんです。
ここを飛ばして「疲れに効くもの」を探しはじめると、たいていは遠回りになってしまいます。
何が崩れているかが決まっていない段階では、当たりかどうかも判定できませんよね。
買ったあとで「効いた気がする」以外の感想が出てこないのは、この順番が逆になっているせいでしょう。
4つの入口に分ける
分け方はいくつもありますが、自分で観察できる範囲に絞るなら、次の4つが扱いやすいでしょう。
| 入口 | 見るところ | よくある崩れ方 |
|---|---|---|
| 睡眠 | 寝つき、途中で起きる回数、起床時刻のばらつき | 休日に起床が2〜3時間ずれる |
| 食事 | 回数、時間帯、抜いた食事 | 朝を抜いて夜に寄せる |
| 活動量 | 外に出た時間、座り続けている時間 | 在宅の日に歩数が極端に落ちる |
| 気分 | 億劫さ、楽しめるかどうか | 好きだったことが面倒になる |
この4つは独立していません。
睡眠が崩れれば活動量が落ち、活動量が落ちれば寝つきが悪くなる。そういう回り方をします。
だから「どれが悪いか」ではなく「どれが最初に動いたか」を探すほうが、手を入れる場所が決まりやすいんです。
入口ごとの基本的な考え方は、厚生労働省のe-ヘルスネットに分野別でそろっています。
▶ 変化が始まった時期を、月単位でいいので思い出す
▶ その時期に起きた生活の変更を書き出す(異動、引っ越し、家族の状況、季節)
▶ 変更の直後に、4つのうちどれが先に変わったかを当てる
▶ 思い出せないなら、ここから2週間だけ記録を取って現在地を確かめる
2週間だけ記録を取る
最初に動いた入口を思い出せない場合は、これから2週間かけて取っていきます。
細かく書く必要はまったくなく、項目としては次の5つで足りるでしょう。
- 布団に入った時刻と、起きた時刻
- 食事の回数と、抜いた食事があればその枠
- 外に出ていた時間(おおよその分でよい)
- その日の調子を3段階(よい・ふつう・よくない)
- ひとこと(あれば。「会議が長かった」程度で十分)
数値の精度はいりませんし、書き漏らした日があっても構いません。
埋めることより、やめないほうを優先してください。
2週間そろうと、調子のよくない日の前日に何が起きていたかが見えてきます。
1週間だと平日と休日の差に埋もれてしまうので、2週間は取りたいところです。
「疲れが取れない」が「起床時刻が毎日1時間以上ずれている」に変わる
「食欲がない」が「昼を抜いた日に、夕方の落ち込みが来ている」に変わる
言葉が具体的になった時点で、打てる手も具体的になる
よくある取り違え
「疲れ=栄養不足」と決めてしまい、何が崩れているかを見ないまま製品を選ぶ
睡眠の合計時間だけを見て、起床時刻のばらつきのほうを見ていない
休日の寝だめで帳尻を合わせ、平日のずれをそのままにしている
とくに3つめは、よかれと思ってやっている方が多い工夫です。
ただ、休日に長く寝るほど月曜の朝がつらくなるという経験には、心当たりがあるのではないでしょうか。
体のリズムは合計時間ではなく、起きる時刻のほうにそろっていきます。
寝る時刻がばらついても、起きる時刻を固定するほうが立て直しやすいと言われています。
入口ごとの、最初のひと手
崩れている入口の見当がついたら、そこに一つだけ手を入れます。
複数を同時に動かすと、効いたかどうかの判定ができなくなってしまうためです。
睡眠から始める場合
変えるのは就寝時刻ではなく、起床時刻のほうになります。
平日と休日の差を1時間以内に収めるところから始めると、寝つきのほうは少し遅れてついてくることが多いようです。
早く寝ようとして布団の中で粘る時間を増やすと、かえって寝つきにくくなると言われているので、そこは逆方向の努力になってしまいます。
食事から始める場合
増やすことより先に、抜けている枠を埋めるほうを考えます。
朝を抜いている方であれば、きちんとした食事の形にしなくてよいので、たんぱく質がひとつ入るものを置くだけで枠としては成立するでしょう。
ゆで卵でも、ヨーグルトでも、豆乳でも構いませんし、通勤の途中で買えるもので十分です。
活動量から始める場合
運動として時間を確保しようとすると続きにくいので、移動のついでに寄せてしまうほうが現実的だと思います。
在宅の日に一度だけ外へ出る用事を作る、という決め方でも活動量は変わってきます。
歩数を目標に置くより、外に出た回数を数えるほうが、達成できた日が増えて続けやすいはずです。
気分から始める場合
気分は、直接動かそうとしてもなかなか動いてくれない入口です。
先に睡眠と活動量を整えたうえで、それでも落ち込みや億劫さが2週間以上続くようなら、相談の対象として扱ってください。
「やる気を出す」という方向の努力は、この入口ではほとんど手として機能しないんです。
記録が続かないときの落としどころ
2週間と書きましたが、途中で止まる方のほうが多いと思います。
そこで全部やめてしまうより、項目を減らして続けるほうが結果的に情報が残ります。
削るなら、まず「ひとこと」と「外に出ていた時間」から外してください。
最後まで残したいのは、起床時刻と、その日の調子の3段階です。
この2つだけでも並べれば、起きる時刻がずれた翌日に調子が落ちているかどうかは読み取れます。
記録は完璧さより、粗くても続いていることのほうが効いてきますよ。
健康食品に置いていい期待の範囲
健康食品は、崩れた入口を元に戻す道具ではありません。
食事の枠が埋めきれないときの補助にはなり得ますが、睡眠と活動量と気分には別の手が要ります。
ここを取り違えると、効かないものを飲み続けることになってしまいます。
逆に言えば、食事の入口が崩れていると分かっているなら、選択肢に入れる意味はあるでしょう。
その場合も、何がどれだけ入っているかを見てから決めたほうが確実です。
健康食品のラベルのどこを見れば量が分かるのかは、「◯種類の栄養素」表示の読み方|種類数は量を意味しないで整理しています。
よくある質問
病院に行っても「異常なし」と言われそうで気が進みません
異常なしという結果は、いま危ないものが見つからなかったという情報です。
それが分かると、残りの範囲をセルフケアで扱ってよいと決められます。
無駄足ではなく、範囲を絞る作業だと考えてみてください。
何科に行けばいいですか
迷ったら内科で構いませんし、健診を受けた医療機関があるならそこでも構いません。
気分の落ち込みが中心にあるなら心療内科や精神科、女性特有の変化が絡んでいそうなら婦人科、という分け方もできます。
記録は何日で判断できますか
2週間そろったところで、まとめて見返すのがおすすめです。
3日や4日では、たまたま忙しかった日の影響と、続いている傾向とを切り分けられないんです。
4つのうち複数が崩れているように見えます
その場合も、手を入れるのはひとつだけにしてください。
同時に3つ変えると、何が効いたのか分からなくなってしまいます。
まず起床時刻から固定するのが、いちばん波及しやすいでしょう。
仕事の状況が原因だと分かっている場合はどうしますか
原因が分かっていても、体の側に出ている変化は別に扱えます。
状況を変えられない時期であっても、睡眠と食事の枠は守りやすい部分ですから、そこから手をつける形になります。
季節の変わり目だけ調子が落ちる場合も同じ考え方でいいですか
同じ枠で扱えますが、記録を取る時期のほうを気をつけてください。
調子が落ちている時期だけを記録すると、比べる相手がないまま終わってしまいます。
落ち着いている時期にも2週間取っておくと、差のほうが見えるようになりますよ。
家族に相談したほうがいいでしょうか
生活の時間帯に手を入れるなら、伝えておいたほうが進めやすいと思います。
起床時刻を固定する、夕食の時刻を早めるといった変更は、同居している方の生活にも触れる部分があるためです。
サプリメントを飲みながら記録してもいいですか
構いませんが、記録の途中で新しく始めるのは避けたほうがいいと思います。
変数が増えると、何が動いたのか読めなくなってしまうためです。
まとめ
「なんとなく不調」のままでは、手の打ちようがありません。
まず外すべきサインを確認したうえで、睡眠・食事・活動量・気分の4つに分ける。
そして2週間だけ記録を取れば、どれが先に動いたかが見えてきます。
言葉が具体的になったところが、ようやく対処の出発点になるわけです。
疲れやすさの理由を鉄に絞りたい段階なら、鉄分が足りているかを確かめる方法|健診で見ている項目と、見ていない項目が近道になります。
崩れているのが食事の入口だと分かったなら、「なんとなく不調」で健康食品を探している方へ|豊潤サジーに置ける期待の範囲も見てみてください。


