転職活動中、内定が出ない時期のメンタルの保ち方
転職活動中、内定が出ない時期のメンタルの保ち方
落ち込むのは、真剣にやっている証拠です。
「本日は誠に残念ながら」という書き出しを、もう何回見たでしょうか。
あの一文が目に入った瞬間に、肩の力がすっと抜けていきます。
つらいですよね。
丁寧に取り組んでいる人ほど、このダメージは大きいものです。
応募書類を一枚ずつ作り込み、想定問答を練習して、当日は緊張しながらも精一杯自分を伝えたのに、その積み重ねがまるごと否定されたように感じてしまうのは、まったく不思議なことではありません。
「たかが不採用通知でしょ」と言われても、そう簡単に割り切れるものではないと思います。
今回は、そんな時期をどうやって乗り切るかを、なるべく肩の力を抜いて考えていきます。
「お祈りメール」が続くとき、何が起きているのか
不採用の連絡が続くと、多くの人が「自分には価値がないのでは」という方向へ考えを進めてしまいます。
でも、本当にそうでしょうか。
不採用の裏側には、本人の努力だけではどうにもならない理由がたくさん絡んでいます。
社風との相性、そのときの募集の事情、たまたま一緒に選考を受けていたほかの候補者との比較などです。
同じ職務経歴書でも、応募先が変われば評価が分かれることは珍しくないといわれています。
不採用のすべてが、あなたの欠点を意味しているわけではありません。
とはいえ、頭で分かっていても、通知が続けばやっぱり気持ちは沈みます。
理屈と感情は、なかなか足並みをそろえてくれないものです。
それに、「なぜ落ちたのか」を正確に突き止めるのは、ほぼ不可能です。
企業がすべての理由を教えてくれるわけではありませんし、たいていはいくつもの理由が重なって一つの結果になっています。
分からないものを無理に分かろうとして頭を抱え続けるより、「今回はご縁がなかった」くらいの軽さで受け流すほうが、ずっと健全ではないでしょうか。

落ち込んだときに、やりがちなNG行動
不採用が重なると、焦りから動き方が空回りし始めることがあります。
よくあるのは2つです。
一つは、とにかく応募数を増やそうとして、一社ずつの準備が雑になってしまうことです。
もう一つはその逆です。
気持ちが落ち込みすぎて、活動そのものが止まってしまいます。
どちらも、状況をさらに苦しくする方向へ自分を追い込んでしまいがちです。
SNSで他人の「転職決まりました」という投稿を見て落ち込む、というのもよくありますよね。
「あの人はあっさり決まったのに」と思いたくなる気持ちは分かります。
ただ、条件も背景もタイミングもまったく違う人と比べても、得られるものはあまりありません。
SNSを開くたびに気分が沈むと気づいたら、いったん閉じる合図だと考えていいと思います。
根拠もなく落ちた理由を決めつけて、必要以上に自分を責めるのも、できれば避けたいところです。
おすすめはペース決めです。
応募の量を、先に決めてしまいましょう。
「今週は3社に出す」「書類は1社につき1時間かける」のように、自分で決めた量だけをこなすようにすると、結果に振り回されにくくなります。
結果は相手が決めることですが、ペースは自分で決められます。
自分で決められることに目を向けているほうが、気持ちは安定しやすいと思います。
不採用が続いたときは、いったん立ち止まって「自分がどの段階でつまずいているか」を振り返ってみましょう。
書類選考で落ちることが多いのか、面接まで進んだうえで落ちることが多いのか。
つまずいている段階が分かれば、次に見直すべきポイントも、おのずと見えてきますよ。
お祈りメールを研究し始めたら、それはそれで一つのサイン
不採用が何通も重なると、人は不思議なことを始めます。
お祈りメールの文面を、品評し始めるんです。
「ここはテンプレ感が強いな」「この会社は担当者の温度が少しあって、逆にありがたい」。
文末の言い回しで「これは一次で落ちたパターン」と分類を始める人もいるかもしれません。
分析は悪くないんです。
ただ、そこに時間と気力を使いすぎると、本当にやりたい「次の準備」から気持ちがそれてしまいます。
お祈りメール研究家としての才能に目覚めかけていると感じたら、フォルダごと閉じて、少し散歩にでも出てみてください。
その熱意は、次の応募書類のほうに回したいところです。
振り返りをするなら、時間を区切るのがコツです。
1社につき5分だけ、「聞かれて詰まった質問」と「次はこう答える」を1行ずつメモしてみてください。
それで終わりです。
メモが10社分たまるころには、自分がどこでつまずきやすいのか、だいぶ見えてくるはずです。
同じ質問で何度も詰まっているなら、そこだけ答えを作り直せばいいので、やることもはっきりします。
気持ちを立て直すための、小さな習慣
特別なことはいりません。
まず大事にしたいのは、生活のリズムを大きく崩さないことです。
睡眠を削って求人を探し続けると、判断力そのものが鈍っていきます。
気づけば夜中の2時で、さっき見た求人をまた最初から見返している。
そうなると、転職活動というより、ほとんど不眠との闘いですよね。
そんな夜は、思い切ってスマートフォンを閉じてしまうのがいちばんです。
活動から意識して離れる時間を作るのも、同じくらい大事です。
好きなことに没頭する時間や、友人とたわいない話をする時間を間に挟むだけでも、気持ちは思っている以上に切り替わります。
「今日は活動を完全に休む日」と先に決めてしまえば、罪悪感なく休めますよ。
やることを小さく区切るのも効きます。
「今日は求人を3件だけ見る」「今日は職務経歴書の1社目だけ直す」くらいの量なら、気分が乗らない日でも手をつけられますし、終わったら「今日はやった」と思えます。
小さくても、できたことが積み上がっていく感覚は、思っている以上に心を支えてくれます。
体を軽く動かすのも、気分の切り替えには地味に効くといわれています。
散歩でもストレッチでも、画面から目を離すことに意味があります。
それから、お風呂で反省会をするのはやめておきましょう。
湯船につかりながら面接の失敗を思い出して頭を抱えるのは、心にとってまったくいいことがありません。
お風呂はリラックスのためだけの時間、と割り切ってしまうくらいでちょうどいいと思います。

一人で抱え込まないという選択肢
転職活動は、放っておくと孤独になりやすいものです。
とくに在職中だと、周りにはなかなか相談しにくいですよね。
「弱音を吐いても、迷惑をかけるだけかも」と遠慮してしまう人も多いと思います。
そんなときは、転職エージェントやキャリア相談の窓口を頼ってみるのも現実的な方法です。
誰かに話すだけで、頭の中がすっと整理されることはよくあります。
自分では大した悩みではないと思っていたことが、話してみたら意外と根深かった、と気づくこともあるでしょう。
家族や親しい友人に「いまこういう状況なんだ」と伝えておくだけでも、気持ちはかなり軽くなるはずです。
我慢は美徳のように見えますが、実際には吐き出すタイミングを先送りしているだけ、ということも多いのではないでしょうか。
弱音は、こまめに小出しにしておくくらいでちょうどいいんです。
一度に全部を吐き出そうとすると、聞く側も受け止めきれなくなってしまうので、少しずつ、何回かに分けて話せる相手がいると心強いですよね。
エージェントに相談するときは、うまく話そうとしなくて構いません。
「何社受けて、どの段階で落ちているか」と「いまの気持ち」を、そのまま伝えれば十分です。
選考の状況を知っている相手だからこそ、書類を直したほうがいいのか、応募先の選び方を変えたほうがいいのか、外から見た意見をもらえます。
身近に話せる相手がいないなら、厚生労働省のこころの耳に電話とメールの窓口があります。
「内定が出ない=自分の価値がない」ではない
不採用が続くと、自分という存在そのものを否定されたような気持ちになってしまいますよね。
でも、選考の結果は、あくまで「その会社の、その時点での一つの判断」です。
会社が変われば、タイミングが変われば、まったく違う評価になることも十分にあります。
好きな食べ物ですら人によって分かれるのに、人の評価だけが全員一致になるほうが、むしろ不自然だと思いませんか?
自分の価値を、選考の結果だけで測る必要はありません。
それより、これまでの面接で実際に聞かれた質問と、そのときの自分の答えを振り返ってみてください。
次に活かせるところを探すほうが、ずっと前に進めます。
不採用が続くと、「もっと条件を下げないといけないのかも」と考え始める人もいます。
それも一つの手ですが、決めるのは振り返りのメモを見てからでも遅くありません。
書類で落ちているなら書き方の問題かもしれませんし、最終で落ちているなら相性の問題かもしれません。
原因が分からないまま条件だけ下げてしまうと、入社してから後悔することにもなりかねません。
一社と合わなかったからといって、あなた自身に欠陥があるわけではありません。
たまたま並んだ棚が合わなかっただけ、ということも多いはずです。
まとめ
内定がなかなか出ない時期は、誰にとってもつらいものです。
でもそのつらさは、それだけ真剣に頑張っている証拠でもあります。
生活のリズムを保つこと、一人で抱え込まないこと、他人と比べすぎないことの3つを意識するだけでも、気持ちの負担はいくらか軽くなるはずです。
どれも今日からできる、地味だけど効く工夫です。
お祈りメールは、あなたの人格を採点した成績表ではありません。
焦らず、自分のペースで進んでいけば大丈夫です。
そのうち届く一通が、それまでの苦労をまとめて上書きしてくれるはずです。
選考が長引くときは、転職エージェントのサポートを受ける方法もあります。


